朝はだいたい5時ころに起きて、関西各局の朝の情報番組を見ながら最初の記事を書いている。
必ずあるのが前日の阪神タイガースの試合情報だ。
MBSは、TBSの「あさチャン!」をやっているので、阪神コーナーはない。夏目三久は私の母方と同じ大阪の箕面の出身だが、関西人であることを必死に隠している。
ABCは、おはよう朝日です。岩本計介アナ以下、関本賢太郎とか、桧山進次郎とか阪神OBが毎日出ている。
関西テレビは、フジのめざましテレビだから、阪神特集はない。急速につまらなくなっていると思うが、いかがか?
読売テレビは、日テレの「ZIP」と交互に「す・またん」をやっている。辛坊治郎と森たけし。辛坊は埼玉県育ち、森は東京都品川区生まれで、ともに「讀賣放送」に入社したが、今は熱狂的な阪神ファンということになっている。
MBSは、午後の「ちちんぷいぷい」の中で、阪神コーナーを作っている。関西テレビ出身の山本浩之やMBSの西靖らが、阪神を応援している。
関西テレビは、阪神戦をローカルで中継するときがあるが、熱狂的な阪神寄りの放送になる。

関西の民放各局は全部「阪神ファンにだけ向けた番組、コーナー」をもっている。

みんなだいたい同じで、金本監督を「兄貴」と呼び、福留は「頼りになる」糸井は「来てよかった」藤浪は「しっかりせなあかん」と判で押したように言う。

他のコーナーでは賢そうなことを言っているMCや解説者が、阪神コーナーになるともろ手を挙げての礼賛になる。本当はこの人たちはこの程度の緩いあほだったのか、と思いたくなる。

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オリックスのコーナーというのも申し訳程度にあって、ますだおかだの岡田や、たむらけんじなどがちょろっと出ているが、チームが弱いこともあって、熱が入らないこと甚だしい。

NHKの大阪局は公平公正を期すために、阪神とオリックスを同じくらい取り上げている。交流戦では「猛虎か?猛牛か?」というキャッチの番宣をしたが、虎と牛の映像を加工もせずに交互に流すだけなので「ダーウィンが来た!」のお知らせかと思ってしまう。

とまれ、関西の民放各局は「関西人なら阪神を応援して当たり前」という前提で放送している。阪神が負けても金本采配、用兵を批判しない。ただただ礼賛しているだけだ。

私はどう考えても、今の関西野球ファンのニーズに合致していないと思う。

地上波民放は、メディアリテラシーが低い視聴者を相手にしているのは事実だが、なにがあってもうわごとみたいに「阪神がんばれ」しか言わないファン、「電車の色も虎色にせよ」というあほなファンはそれでも少数のはずだ。

私は訳あってスポーツ新聞の宅配購読をしているが、その乗りと全く同じ。ただ声が大きいだけで、何も伝わらない。

中高年のファンも多いはずだし。勝ったら喜ぶ、負けたら悲しむか知らんふりするだけではなく、もう少し陰影のある、彫琢を感じられる番組作りはできんのかと思う。

たとえば、今年の阪神は何が違うのか?どこに問題があるのか?藤浪はどうすれば立ち直るのか?などなど、取材をして作るネタはいくらでもあると思うが。

民放テレビの制作者のレベルの低さは、すなわち予算の低さだ。市場がじわじわと縮まっている中で、コスト削減しながら細々と番組を作っている。局の人材もプアだし、ブラックな制作会社に至っては、モラルや知的レベルを疑わせるものもある。

何も考えずに「がんばれ」だけ言っていればそれでいい「阪神ネタ」は、楽な仕事ではないかと思うが、そうした「翼賛番組」が、阪神や、野球ファンの醸成に役立っているとは思えない。

J Sports、GaoraなどCS系の番組は、さらに安い予算で番組を作っている。しかし質的にはこっちの方が上だ。
CSと地上波の違いはあるだろうが、もう少しまともな内容にすべきではないかと思う。

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