珍しく、ヤクルト本社の株主総会でも、スワローズの話が出たという。
株主総会では、10人に質問時間が与えられたが、このうち3つが野球の話。他に2つ、野球の話題が含まれていたという。

その内容 サンケイ

「根岸社長は、神宮球場に詰めかけるスワローズファンに負けないぐらいのファンなのか? それとも立場的なファンなのか?」

「(神宮球場で)年間シートをもらってくるビジターファンのマナーが悪い。広島ファンは点が入ると立ち上がって歌って座らない。やりたい放題。ネット裏から一塁側13列目まではビジター応援グッズは持ち込み禁止にするべきだ」

「主力で何千万、何億ももらっている選手が休みっぱなし。海外から呼んできた選手も2軍にいる。(真中)監督の采配も、まったくなっていなくて10連敗。最下位独走。管理態勢がなっていない」


根岸社長はこのたび、球団の新オーナーにもなった。
ともすれば「やる気がない」ようにみえる球団経営のトップに立った新オーナーの「やる気」を聞いているのだ。「立場的なファン」はなかなか鋭い。

どう答えたかは報じられていないが、おそらくは「立場的なファン」の新オーナーは、違うといえたのだろうか。

広島ファンのマナーが悪いというのは他球団のファンからも聞こえてきている。最近は、どのロード球場でも三塁側が真っ赤になっているが、にわかファンも多いようだから、マナーに問題があるのではないか。
新オーナーは
「マナーを守ってほしいという強い希望がありますが、規制はなかなかしにくい。検討材料として考えさせていただきたい」
と答えている。立場的ファンならでは軒の抜けた答えだ。

3つ目は、阪神でも負けが込めば、出てきそうな質問だ。バレンティンもかなりさび付いている上に、山田哲人もひどい状態。
巨人を下回る不振を嘆くファンの気持ち。「管理態勢がなっていない」はなかなか鋭い。

こうしてみると、「電車の色を塗り替えろ」といった阪神電鉄株主よりかなり民度が高そうだ。
「阪神ファン以外の関西人は非国民だ」みたいなトラファンの傲慢さはないし、的確な質問だ。ま、東京でヤクルトファンでいるためには、正気を保つ必要があるということだろう。

ただ、これがヤクルト球団ではなく、本社の株主総会であるところに「ガス抜き」の気配もしないではないが、ヤクルト本社は業績好調で課題が少ないのだという。

それは結構なことだが、業績好調でも球団にお金をかける気がないのだとすれば、それこそ球団そのものも「立場的な保有」にとどまっているのではないかと思える。

だとすればなかなか残念なことである。

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