こういう記事が載っていた。
減らないプロ野球選手の愛煙家

私は「食」関係のライターだった時期が長い。
テレビで活躍するような有名シェフや料理人にもたくさんインタビューしたが、意外なほどに喫煙率が高かった。
多くのシェフは、そのことを隠している。コック帽や割烹着にたばこのにおいが移るのを恐れて、私服に着替えてから煙草を口にする人が多かったが、チェーンスモーカーもたくさんいた。

ある食品メーカーの社長は「ボクはスモーカーだから、商品の味には口出ししない」と言ったが、煙草をすぱすぱ喫う有名シェフを見ていると「喫煙者だから味はわからない」という「美味しんぼ」の定説は疑わしいと思う。

F1ドライバーにも喫煙者は結構いた。ケケ・ロズベルグはピットで煙草を喫って周囲をのけぞらせた。そもそもたばこメーカーはF1の最大のスポンサーだった。

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野球界は「喫煙」には甘い世界だ。高校野球の取材では「おい、灰皿!」と若い先生や選手に持ってこさせる監督がかなりいる。「喫ってもいいですか?」と聞く人は多いが。

プロ野球ではさらに喫煙率が高い。指導者の大半、選手もかなりの数が喫っているのではないか。

キャンプ地にはあちこちに喫煙所がある。
また各球場にも喫煙スペースがある。東京ドームは建物の外、甲子園や京セラドームは建物内に囲いを作ってそこで喫煙させている。
愛煙家の多くは「3時間喫わずに我慢する」のは難しいようで、イニングの変わり目ごとに喫煙所に行って、香ばしい匂いをさせながらもどってくる。

私は生まれてから煙草を喫ったことはないが、父親も含め周囲にたくさん喫煙者がいた。社会人になって35年ほどになるが、昭和のころは打ち合わせが終われば、煙草の煙で燻製のようになるのが常だった。

だから、個人的には目くじらを立てるつもりはないが、今の社会は喫煙者を「二級市民」のように見るようになっている。
人前で平気で喫煙する人は、健康、環境、マナー、社会性などで不健全な認識の人であるかのようなイメージを持たれる。
私自身、昔は隣に喫煙者がいても何とも思わなかったが、今は非常に気になる。喫煙がネガティブになり、否定される社会になると、これまで我慢をしていた非喫煙者が面と向かって非難のまなざしを向けるようになる。価値観が変わるのだ。

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喫煙に関する認識は個人差が大きい。父親が喫っているような家庭では、いまだに喫煙が当たり前のようになっている。馬鹿で有名な自民党の大西英男議員は「うちでは私が喫っても家族は何も言わない」と自慢そうに言っていた。馬鹿ならではの発言だが、確かにそういう家もある。

亡父が胃がんで入院していた時、同じ病室に若い男が入院してきた。肺がんということだったが、その男も妻も、両親も入院の手続きが終わったとたん、喫煙所で煙草を喫った。そういう家族には「喫煙」と「空気を吸うこと」は同義語に近いのだろう。その男は親父よりはるかに早く死んだが悔いはないのではないか。

地方に行けば、いまだに喫煙するのが当たり前という風潮はある。独立リーグでも分煙になっているが、球場の端っこで煙草をくわえるおじさんはたくさんいる。

しかし「喫煙」は、今後さらに制限される。地方も例外ではなくなる。
愛煙家は趣味人ではなく、ニコチン中毒患者とみなされ、アルコール中毒や、薬物中毒に近い扱いになるだろう。社会の理解はますます得られにくくなる。

JTは、今や世界最大級のたばこメーカーであり、日本以外では大々的に煙草を販売しているが、日本では喫煙市場はますます縮小することをすでに織り込んでいる。

「喫煙者がのさばっている」というだけで野球を忌避する人は、今も相当数いると思うが、今後さらに増えるだろう。煙草を喫っているという一事で「野球はまともではない」と思う人はこれからもっと増える。
「それがいやなら、来なくていい」とうそぶくことができたのは、今は昔だ。
サッカーは原則禁煙だ。その差は大きい。
真剣に野球の将来を考えるのなら、少年野球、部活などで野球を教える人は、この際、思い切って煙草を断つべきだ。


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