サンデーモーニングで張本勲がこう言った。
「問題はイチロー。来季、打率2割1、2分でやりますかね? 私はやめると思いますよ」
これは、一もにもなく同感だ。
現在のイチローに対する私の最大の不満は、
「普通の選手ならとっくにクビになっている成績なのに、メジャーでプレーしている」ことに尽きる。

Ichiro20170724


日本では、イチローは「代打の切り札」「4番目の外野手」「若手のお手本」として高い評価を受けていると思われているが、MLBでは「4番目の外野手」はともかく、それ以外のポジションはない。

オマー・ビスケルが、晩年、内野の控えとして各チームを転々としていたことがあった。これは若手野手を指導する役割を帯びていたと言われたことがあった。
しかしビスケルは一度はマイナー契約から這い上がっている。また毎年のようにチームを変えている。

いずれも「MLBの市場原理」にのっとったものだ。その結果として「若手のお手本」的な役割をしたがそういうステイタスがあるわけではない。

ジェイソン・ジアンビもアスレチックスを放出されて、以降は毎年のようにマイナー契約を結んで現役を永らえた。彼も結果的に「代打の切り札」の役割を果たしたが、それはあくまで「結果的」なものだった。

イチローは41歳の時にマーリンズとメジャー契約をした。以後、成績は芳しいとは言えないが、なぜか契約がつながり、現時点では2018年までプレーできることになっている。

これはマーリンズがジャパンマネーを引き込みたいため、とか、注目を集めたいため、とか言われているが、異例のことであるのは間違いない。

普通であれば、現役続行したいのであれば、マイナー契約から這い上がるべきところを、なぜか優遇されている。

全盛期のイチローに心酔していた私にすれば、そういう「やわらかい座布団」を用意してもらって、そこに乗っかっているイチローが残念で仕方がない。

昨年の成績はまずますではあったが、MLBの市場原理で考えれば、42歳でこの程度の成績ならば、若手にチャンスを与える可能性が高いと思う。

イチローよりも年長のバートロ・コロンは昨年191.2回、15勝8敗ERA3.43をマークした。これは野手でいえば650打席に立って200安打20本塁打を打つようなものだ。年齢を加味してもメジャー契約をして当然の数字だ。

しかしイチローの成績は「40歳過ぎとしては」大したものだが、あくまで控え選手の数字だった。

イチローはビスケルやジアンビの最晩年と同じ状況に差し掛かっている。WARは-0.6である。まだ契約は1年残っているが、チームも身売りが決まりそうであり、契約の見込みは薄い。

来年、彼がマイナー契約から這い上がることを選択するのなら、私は全力で応援したいが、実力以外の要素で契約をするのは、もうやめてほしいと思う。



1968年のセ・リーグ投手陣 リリーフ詳細版


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