ともに熱烈なファン層を持ちながら、両球団の経営者はあまり熱意がないと言わざるを得ない。

両球団はセ・パ両リーグの最下位に沈んだ。ちょっとやそっとの不振ではなく、優勝争いは愚か、ポストシーズン進出さえ夢のまた夢という惨敗だった。

ロッテ伊東勤、ヤクルト真中満両監督は、8月中に退陣を表明した。成績を見れば当然だと言えるが、球団側は両監督を慰留したという。

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更迭された監督を形式上「慰留された」ように見せかけることはある。監督のプライドを傷つけないための配慮だが、今回は両球団ともに「本気で慰留した」ようだ。

こんなていたらくで、監督の首を切らないのはファンへの背信行為だとも言える。
本気で慰留したのだとすれば、チームは「このままでいい」と思っていることになる。

ロッテは観客動員は最下位、ヤクルトは8位だがセでは最下位。キャパの問題もあるが、広島、DeNAなどが観客動員を増やしている中、営業的にもさえない。

ロッテは涙ぐましい経営努力で、ぎりぎりの採算を保っているとされる。ヤクルトは親会社の補てんを受けているといわれる。

どちらも経営的に苦しいため、毎年、リストラこそすれ、思い切った補強はしない。

ロッテはデスパイネの穴を埋めなかった。代わりにとった外国人選手ははずれ。ヤクルトは崩壊した救援陣をたてなおさなかった。

ろくな補強もせずに、のんべんだらりとチームを運営している。
伊東、真中両監督が慰留を断ったのは「補強もせずにチームの指揮をとらされても、結果は明らかだ」という抗議の意味があったともいわれる。

伊東監督は打率1割にあえぎ、大砲を渇望しているときに「走り打ち」が売りの小兵、サントスを獲得したフロントに不信感を募らせたという。

後任監督はともに未定だが、「金がかかる補強」を要求するようなやる気のある指導者は敬遠し、チーム事情、会社の事情をよく知り、「穏便に、そこそこの采配をとる」ような監督を後釜に据えることだろう。

こういうチームこそ、身売りすべきだ。横浜がDeNAになって生き返ったように、経営が変わればチームも変わる。
まだ野球人気はしばらく続く。どこかにホワイトナイトはいないものか。

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