イチローはまさに「記録の宝庫」であって、探せば凄い記録がいろいろ出てくる。昨日、Number Webで書いた二軍の連続試合記録などもそうだ。そういうのを今後もいろいろ紹介したいと思うが、MLBの代打記録はいただけない。
そういうのを紹介するのは自由だし、否定する気はないが、それでイチローの評価が上がることはないことは確認しておきたい。

イチローの今季代打成績は94回起用、87打数25安打1本塁打9打点 .287だ。

MLBのキャリアでの代打最多安打は、レニー・ハリスの212安打、代打本塁打がマット・ステアーズの23本、シーズンではコロラド・ロッキーズ、ジョン・バンダ―ウォールが1995年に記録した28安打、連続試合安打はニューヨーク・メッツのラスティ・スタウブが記録した8だ。

いずれも記憶に新しい選手の記録ではあるが、通算安打はレニー・ハリス1055安打、マット・ステアーズが1366安打、ジョン・バンダ―ウォールが717安打、ラスティ・スタウブが2716安打。
いずれも野球殿堂入りしていない。スタウブは、通算292本塁打の強打者だったが、外野守備が非常にまずくて、最後に所属したメッツはナ・リーグでDHがないために、代打起用が増えたというものだ。

NPBでも代打記録保持者に大打者はほとんどいない。
若松勉が晩年、驚異的な代打率を残したが、それとても若松のキャリアに花を添えたとまで言えない。

イチロー自身もスタメンでの起用を望んでいるだろうが、解体モードのマーリンズとしては、若手にチャンスを与えたい。しかし「特別扱い」のイチローにも打席を与えたい、そういう事情から代々出場が増えているということだ。

代打出場で安打を打ったからと言って、イチローの評価は上がらない。本当の戦力ならば、先発で使われるはずで、使えない事情があるからスタウブと同様、代打になっているのだ。

どれだけ代打で安打を打っても、来季の契約がつながるわけではない。

日本には高井保弘、川藤幸三、桑野議のような「代打の名選手」がいるが、MLBでは上記で紹介したような代打記録を持っている選手がそれだけで評価されることはない。
MLBには選手の市場がある。代打を固定しなくても、打てる野手はたくさんいる。「代打専門」というポジションはないのだ。

代打記録は、言わば「珍記録」の類であり、殿堂入り確実と言われるイチローにとって名誉な記録とは言えない。
イチローは例によってメディアが騒ぐために「目標があるのはいいこと」と語ったとされるが、あと4安打してバンダ―ウォールを抜き、シーズン代打記録を樹立したとしても
「イチローがまた一つ大記録を樹立しました」
というほどのことではないことは、ひとこと釘を刺しておきたい。

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夢の裏バットマンレース(後半戦)


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