NPBでは、今季の観客動員は史上初めて2500万人を超えた。1試合当たりの観客数は29300人。しかし、NPBの観客動員は、今後劇的な伸びは期待できない。キャパの上限が近づいているからだ。
今季の観客動員と、本拠地のキャパを比較する。12球団ともに、他球場でも試合をしているので、正確には出ないが動員率(Mob.Rate)も出す。

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今季、観客動員1位は、阪神。300万人を記録したのは2010年以来。巨人は300万人を割り、2位に。
3位にソフトバンク。

ただ、単純な観客動員はあまり意味がない。各球場にはキャパシティがある。観客数がその何割に達しているか、という「動員率」が重要だ。

赤字で示した球団は動員率が90%を超えている。動員率が9割を超えると、全試合満員に近い。入場券の入手は困難になり、ここからは頭打ちになる。
また90%を超える満員になると、客席の居住性も悪くなる。

ざっくり言えば飽和状態に近づいたと言える。
反対に60%台のオリックスやロッテは、観客動員での努力の余地があるが、NPB全体としても80%を超えているので、これ以上の伸びは難しいだろう。

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今の人気を維持し、観客動員をさらに増やすためには、球場のキャパを大きくするより、試合数を増やす方がはるかに手っ取り早い。

今は同一リーグ25試合総当たり+交流戦3試合総当たりの143試合だが、同一リーグ26試合総当たり+交流戦4試合総当たりの154試合に増やしてはどうかと思う。

そうなれば単純計算でも観客動員は2700万人に増える。人気チームは今の勢いならば、11試合増えても平均観客動員は問題ないだろう。
観客が伸び悩んでいる球団は、今もやっているように本拠地以外の大都市圏のスタジアムで試合をするなどして観客を獲得することもできる。

本当は、その増えた試合を「野球空白地帯」で行うことで、「野球離れ」対策もできると思う。

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日程は厳しくなるが、休養日、移動日を削減し、ダブルヘッダーあり、連戦ありでやりくりは可能だろう。

試合数が増えれば、当然、支配下、選手登録の人数もふえてしかるべき。選手のチャンスも増えるだろう。

私はずっと、はるかに移動距離の長いMLBが162試合しているのに、なぜNPBは143試合なのかと思っていた。
選手会は「選手の消耗」を言うかもしれないが、投手の分業が進み、球状の環境も良くなる中で、あまり説得力がないと思う。まさか、日本人選手はMLB選手よりひよわだから、とは言えないだろう。

試合数を増やすことはエクスパンションとセットであるべきとも思うが、すぐには無理なのなら、試合数増だけでもすべきではないか。

今ならお客は入るのだ。観客の獲得に、NPB各球団は貪欲になってほしい。

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