昨日は、阪神園芸の見事な球場整備で、素晴らしい環境で野球ができた。阪神は雨天中止なら勝ち抜けが決まったはずだが、姑息な手を使うこともなく戦って敗れた。良い敗者と言えるだろう、
すべては1回表に尽きる。
満を持して投入した能見が乱調で、3失点を許した。ベテランが多く、勢いに欠ける阪神打線が追いかける側に回ったのはまずかった。
DeNAは開幕当初は3番ロペス、4番筒香だったが、筒香の調子が上がらなかったこともあって7月に3番筒香、4番ロペスとし、シーズン最終盤に再び3番ロペス、4番筒香にもどした。
ラミレス監督は、二人の強打者の関係をよく観察しているのだと思う。
それもこれも、5番に宮崎を据えることができる前提での話だ。首位打者をとった宮崎の成長が、中軸を安定させた。
それに加えて、ラミレス監督は今季5月から9番に遊撃手の倉本を置いている。現代の野球では9番に野手を置くのは極めて珍しい。ラミレス監督は昨年は1試合だけそれを試みたが、今年はレギュラーシーズン117試合でこの布陣とした。
これも、倉本が遊撃で固定できたことが大きい。倉本は打者としては荒っぽいが、まとめ打ちが利くので下位に置くと面白い選手だ。
昨日も3安打した。
ラミレスという監督は、日本人の受けが良く、世渡りがうまい外国人という印象があったが、良く頭を使っているのだ、ということがわかる。
クローザーの山崎康晃が打ち込まれると、一時的にセットアッパーのパットンと役割を交代させたのもその一つだろう。
このシリーズでいえば、6勝しか挙げていない井納を頭とし、今永、ウィーランドと使ったのも何らかの意図があったのだろう。
ラミレス監督は、選手を入れ替えるときに「懲罰的」なニュアンスを伴わないように配慮しているのではないか。
できるだけ、チームに波風を立てないように、そして選手のやる気を殺がないように。
劇薬は使わない。漢方薬のようにチームをじわじわと変えていったのではないか。
まるで、人形の首を挿げ替えるように選手を入れ替えする阪神、金本監督とは対照的だ。
だから宮崎、倉本、投手の山﨑、濵口などが育つのではないか。
象徴的なことに、阪神は試合の大勢が決まってから藤浪晋太郎をマウンドに上げた。藤浪は2イニングを被安打1でまとめて、来季に希望を持たせたが、その好投はチームの重要なシーンでは活かされることがなかった。
日本野球と言えば、かつては「和を以て貴しとなす」と揶揄されたが、今やラミレス監督の方が「和」の持つ意味を知っているように思える。
今日から始まる広島との一戦、DeNAは昨日、一番調子のいいウィーランドを使ってしまっている。セのCSは予告先発をしないが、また井納で行くのだろうか。
ラミレス監督が「考える野球」をしていることを知って試合を見ると、なかなか面白い。
戦力でもコンディションでも有利な広島に対し、ラミレス監督はどんな知恵を働かせてくるだろうか?
2017年のパ・リーグ投手陣 リリーフ詳細版
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
満を持して投入した能見が乱調で、3失点を許した。ベテランが多く、勢いに欠ける阪神打線が追いかける側に回ったのはまずかった。
DeNAは開幕当初は3番ロペス、4番筒香だったが、筒香の調子が上がらなかったこともあって7月に3番筒香、4番ロペスとし、シーズン最終盤に再び3番ロペス、4番筒香にもどした。
ラミレス監督は、二人の強打者の関係をよく観察しているのだと思う。
それもこれも、5番に宮崎を据えることができる前提での話だ。首位打者をとった宮崎の成長が、中軸を安定させた。
それに加えて、ラミレス監督は今季5月から9番に遊撃手の倉本を置いている。現代の野球では9番に野手を置くのは極めて珍しい。ラミレス監督は昨年は1試合だけそれを試みたが、今年はレギュラーシーズン117試合でこの布陣とした。
これも、倉本が遊撃で固定できたことが大きい。倉本は打者としては荒っぽいが、まとめ打ちが利くので下位に置くと面白い選手だ。
昨日も3安打した。
ラミレスという監督は、日本人の受けが良く、世渡りがうまい外国人という印象があったが、良く頭を使っているのだ、ということがわかる。
クローザーの山崎康晃が打ち込まれると、一時的にセットアッパーのパットンと役割を交代させたのもその一つだろう。
このシリーズでいえば、6勝しか挙げていない井納を頭とし、今永、ウィーランドと使ったのも何らかの意図があったのだろう。
ラミレス監督は、選手を入れ替えるときに「懲罰的」なニュアンスを伴わないように配慮しているのではないか。
できるだけ、チームに波風を立てないように、そして選手のやる気を殺がないように。
劇薬は使わない。漢方薬のようにチームをじわじわと変えていったのではないか。
まるで、人形の首を挿げ替えるように選手を入れ替えする阪神、金本監督とは対照的だ。
だから宮崎、倉本、投手の山﨑、濵口などが育つのではないか。
象徴的なことに、阪神は試合の大勢が決まってから藤浪晋太郎をマウンドに上げた。藤浪は2イニングを被安打1でまとめて、来季に希望を持たせたが、その好投はチームの重要なシーンでは活かされることがなかった。
日本野球と言えば、かつては「和を以て貴しとなす」と揶揄されたが、今やラミレス監督の方が「和」の持つ意味を知っているように思える。
今日から始まる広島との一戦、DeNAは昨日、一番調子のいいウィーランドを使ってしまっている。セのCSは予告先発をしないが、また井納で行くのだろうか。
ラミレス監督が「考える野球」をしていることを知って試合を見ると、なかなか面白い。
戦力でもコンディションでも有利な広島に対し、ラミレス監督はどんな知恵を働かせてくるだろうか?
2017年のパ・リーグ投手陣 リリーフ詳細版
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
今永はちょっとしか投げてないので早めにもう一度登板があるはず。井納は中継ぎに回る可能性もある。
ウィーランドは代打待機でしょう。