いや、昨日のラミレス監督はさえわたっていた。石田を1回で降板させたことといい、濵口、今永と先発投手を救援で使ったことと言い、すごかった。「ラミレス・マジック」だ。
しかし、野球ファン各位は、万々歳とはとても言えない心境ではないか。
恐れていたことが現実になった。
半年、143試合におよぶレギュラーシーズンの結果が「ちゃら」になって、短期決戦でちょこちょこっと勝ったDeNAがリーグチャンピオンになったのだから。
もちろん、CS制度ができた時点で、こういうことも想定内ではあった。過去にはロッテが3位から日本一になっている。
しかし、今、人気絶頂の広島が、レギュラーシーズンであれほどの強さを見せながら、敗退したことに納得できないファンも多いのではないか。

ファンの納得度を色で表してみよう。
小さな四角はその球団のファン層、外側の大きな四角は野球ファン全体。色の濃淡はファンの納得度を表す。

想定1 広島がCSファイナルステージを圧勝で勝ち抜いた場合

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広島ファンはもちろん万々歳。DeNAファンや一般の野球ファンも順当な結果に60%程度納得。
DeNAに競り合いで負けた巨人や、ファーストステージで微妙な負け方をした阪神のファンは留飲を下げたので80%の納得度ではないか。

想定2 広島とDeNAが、大接戦を演じ、広島が辛勝した場合

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広島ファンは大満足。そして他球団のファンも「いい試合を見せてもらった」という盛り上がりで納得度は80%くらいに上がるだろう。
負けたDeNAの納得度は下がるが、それでも3位からよくやったという気持ちがあるので60%程度の納得度はあろう。

想定3 DeNAが、広島を下した場合。今回のケースだ。

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DeNAのファンはもちろん狂喜乱舞だろうが、広島は「ルールだから仕方がない」とはいえ納得性は20%程度、競り合いに負けた巨人、阪神のファンも同程度に下がるだろう。
そして全体的にも、納得度は40%程度にまで落ちていると思われる。

CSに仕組みを見直すべきだという声も上がるだろう。

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MLBでもワイルドカードから上がった選手がワールドチャンピオンになることがある。この時のファンの納得性もかなり下がるだろうが、NPBのCSの想定3よりはかなりマシだろうと思われる。

ワイルドカードはペナントレースの結果をある程度反映しているからだ。

しかしCS制度は、レースでいえば終盤までぶっちぎりで走っていた車が、フラッグが出て横並びで再スタートをさせられたようなものであり、ルールとは言え、納得性が低い。

CSを導入するときに、こうした状況は当然織り込み済みのはずだが、一方で主催者側には、想定2になることを、予定調和的に期待していた一面があると思う。

ポストシーズンを分厚く、大きなものにするのは興行的に絶対必要だが、3地区制にして優勝+ワイルドカードにするとか、エクスパンションも含めて何か考えるべきだろう。

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