日本では「野球離れ」が進んでいる。アメリカはどうなのか?私が知る範囲でいえば、アメリカでも野球は「守勢に回っている」とは言えるだろう。
いわゆる北米4大スポーツの設立年は以下の通り

MLB 1876年 2リーグ分立は1901年
NFL 1920年
NBA 1947年
NHL  1917年 ただしカナダ


MLBは、圧倒的に古い。他のスポーツリーグは、MLBがナショナルパスタイムとして圧倒的な地位を得た後で後発としてスタートした。

NFL、NBA、NHLにとってMLBは「お手本」でもあった。3つの組織のリーグ(カンファレンス)は、すべてクローズドだ。ステップアップするのは、選手であって、ヨーロッパサッカーにようにチームがステップアップすることはない。
ちなみに、「リーグ戦」そのものもMLBから始まった。サッカーのリーグもこれを模倣したものだ。ただし、サッカーは入れ替え戦がある。
ポストシーズンや、オールスターゲームなども、MLBに倣ったものだ。
アメリカのプロスポーツ興行の原型はMLBだったのだから、当然の話ではあるが。

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しかし他のスポーツは、MLBとはマーケティングが違っていた。
old ballgameであるMLBが、エスタブリッシュメントを中心とする大人をターゲットにしていたのに対し、他のスポーツは若い層に食い込んだ。
日本でもJリーグが発足時に、子どもにアプローチしたが、次代の競技者、ファンをこどものうちから醸成するのも後発の常套手段だ。

その上で、他のスポーツは、MLBを「反面教師」にもした。MLBは様々なトラブルを抱え込みながら成長したが、後発スポーツはこれを教訓として機構や組織をより近代的にした。
メディアとの組み方、プロモーションの仕方から、FAなどの選手の待遇まで、MLBの事例をトレースしてきた(ドラフトはNFL発祥だが)。

日本でもJリーグは、NPBを「反面教師」にしたと関係者が明言しているが、全く同様だ。

そういう形で、北米4大スポーツは成長してきた。マネジメントが優秀で、そのスポーツそのものに魅力があったからであるのは言うまでもない。

その結果として、MLBが他の3大スポーツ、特にNFLとNBAの成長とともにシェアを奪われるのは当然の話だ。

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スポーツ好きの人々にとって選択肢が増えることは、悪いことではない。

こういう形でMLBのシェアは奪われつつある。それに対して、MLBはどのような取り組みをしているのか、次稿。


年度別チーム第1号本塁打は俺だ! 南海~ソフトバンク編

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