MLBは、ファン層の平均年齢が50歳を超えている。若い層には圧倒的に人気がない。その点ではNPBよりも10年ほどすすんでいる。しかし、MLBは経済的には発展している。

MLBの観客動員は、1964年には2128万人だったが、1974年には3002万人、2017年には7267万人にまで拡大している。

一つにはエクスパンションが大きい。64年には20球団だったが74年には24球団、2017年には30球団だ。NPBは頑なに拒否するが、エクスパンションは史上を拡大するうえで決定的な意味があるのだ。

しかしそれに加え、球団の観客動員も増えている。1球団当りの観客動員は、1964年は106万人だったが、74年には125万人、2017年にはなんと240万人まで増えている。
この間に、徹底したマーケティングが行われ、強力なプロモーションで観客動員が激増したのだ。

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NPBは、この部分ではMLBをお手本にしている。球場でのイベントやプレゼント配布など、球場を「ボールパーク化」する展開は、NPBがMLBに学んだものだ。

その他の事業化も推進した。
昔のMLBの球場は広告看板がほとんどなく、すっきりしていた。当時の日本人はごちゃごちゃ看板が立ち並ぶNPBの球場に比べ、美しいと評価して「アメリカを見習え」といっていた。
しかし、今はMLBの球場も広告で埋め尽くされている。MLBが、球場のスペースをビジネス化したのだ。

さらにグッズの販売や、ウェアなどへのライセンス、放映権の一括販売など、MLBの事業は多角化し、大きく広がった。

これらはピーター・ユベロスがコミッショナーになってから本格化した。ユベロスは、1984年のロサンゼルス・オリンピックを事業として大成功したことで知られる。スポーツビジネスのパイオニアと言っても良い敏腕のビジネスマンだ。

彼がコミッショナーになってMLBは「ビジネス集団」となり、事業を多角化するとともに、MLB,球団の価値を最大化した。

この時期には選手がFA権を取得し、年俸が跳ね上がったが、それを上回る勢いでMLBが経済成長したことで、野球全体が巨大化した。

その後も敏腕コミッショナーが先頭に立って、MLBの価値の最大化にまい進したので、球団オーナーもMLB機構に信頼を寄せるようになる。

各球団はローカルの放映権や、フランチャイズビジネスに専念し、MLBは選手の版権、著作権、全米での放映権、国際的なビジネスなどを担当する。こういう棲み分けができている。

「野球離れ」はアメリカでも進行している。予断を許さない状況だが、MLBにはそれに対応する敏腕のビジネスマンがおり、30球団もその手腕に信頼を寄せている。さらに、MLBには普及活動をするための資金もある。
またアマチュア野球や、独立リーグとの関係も良好で、普及活動をするうえで、それらの別組織が問題になることはない。
いわば「野球離れ」に対応する能力がある。どういう形で落ち着くかはわからないが、危機に立ち向かって、それを克服し、「価値の最大化」を追求する準備ができていると言ってよいだろう。

その点が日本の状況とは大きく違うと言えるだろう。

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