毎年のように、MVP、新人王の投票に関しては異論が出る。今年は投票結果はそれほど問題ではなかったが、得票状況に関して、投票者の見識を疑うような票の出方があった。

ちなみにMVP、新人王の投票資格は全国の新聞、通信、放送各社に所属し、5年以上プロ野球を担当している者に与えられる。投票用紙に3名を連記し、1位に5点、2位に3点、3位に1点のポイントが振り分けられ、その合計値が最も高い選手が選出される。

MVP投票を見ていこう。RCとPRの数値をつけた。

パ・リーグ

MVP-PL-2017


MVPは優勝チームから選出されることが多い。その上で、傑出した選手に票が分かれる。

上位にはソフトバンクの選手が並び、続いて2位チームの菊池、秋山、菊池はPRでリーグ1位、秋山はRCでリーグ1位だから、順当か。
さらにその次に3位楽天のエース則本、ここまでは納得できる評価だ。

しかしそのあとに、4位チームオリックスの山岡泰輔が入っている。しかも1位票だ。
今季8勝11敗ERA3.74、下位チームとしては悪くはない成績だが、MVPにふさわしいとは言えないだろう。
山岡は新人王資格がある。まさか、新人王投票と間違えたわけではないだろう。
オリックス番の記者が、
「山岡、お前に1票いれといたからな!」と言いたいために1位票を投票したのだろう。
おそらく、その下、黒木に入った2位票、近藤 大亮に入った3位票も同じ記者が入れたのだろう。

この記者は、そうすることでオリックス選手を喜ばせることができると考えたのだろう。
実力の世界で、大して活躍していないのにMVPの票が入ったからと言って喜ぶ選手はいないと思うが。
記者に与えられたMVP投票権の重さ、責任を自覚しているとは言い難い。5年以上記者をしているわけだから、MVPの意味は分かっているはずだが。

この人は私的な意向で、公的な投票をしたのだ。こういう人の書く記事に信用が置けるだろうか?プロ野球記者のレベルの低さを垣間見る。

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セ・リーグ 

MVP-CL-2017


セは丸がMVPに選出されて本当に良かったと思う。主要タイトルはないが、RCは1位であり、貢献度は極めて高かった。

以下も順当だ。4位の巨人の菅野は沢村賞を取ったが、掛け値なしにNPB1位の先発投手だ。むしろ票が少なかったとさえいえよう。

鈴木誠也の方が田中より得票が上なのはやや不満が残る。

セでは阪神の選手に不思議な票が入っている。

RCでは丸に次ぐ数字を挙げた筒香の上に、鳥谷敬がいる。彼は遊撃から三塁にコンバートされ、昨年より数字を挙げたが、三塁手としては平凡。打撃成績も大したことはなかった。
筒香に票が集まらなかったためかもしれないが、いつも鳥谷には実績以上に票が入る。

MVP投票をする記者には、どこどこの球団、どの選手の番であっても、それは横に置いて、リーグ全体としてどの選手がふさわしいかをと評することが期待されている。

私的な意向で投票をした記者は、MVPの権威を貶めているということがわかっているのだろうか?

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