流動性が少ないNPBでは、こうなる運命だったのかもしれないが、野球協約の活動期間が切れようという時期になっても、村田修一の去就についての話は聞こえてこない。
デイリー

10月13日に戦力外通告を受けてから1カ月強。「まだ進展はないですね」と他球団からのオファーが依然として届いていないことを明かした。「条件うんぬんより、やってほしいと言ってくれるところがあれば、野球がしたい」と村田。現在はティー打撃やキャッチボールなどで体を動かしているものの「次が決まらないと、心も体も動いてこない」と苦悩の胸中も口にした。

たそがれつつある松坂世代にあって、実力的には随一だろう。同期で今季、唯一規定打席に達した小谷野栄一よりも上だと思われる。

S-Murata


しかし、村田を抱えるとなれば、少なくとも数千万円は必要だ。その上に、2000本安打を控えているから、取ればスタメンで使わなければならない。あと135本とそれなりに数字が残っているから、控えでは追っつかない。38歳になる選手を正位置に据えるのはチーム抗争としても難しい。
本人がいくら、控えでも代打でもと言っても、現場は嫌がるのだろう。

このあたり、リストラされた部長クラスが再就職できない事情とよく似ている。日本社会は未だに秩序を重んじる。いきなりベテランがやってきてポジションを奪えば、組織に混乱が生じかねない。

FAは、いわば取締役クラスにスペシャリストを迎えるのであって、お客さん待遇ができるが、ただの移籍は単なる再就職だから、事情が全く違う。

しかし彼は大した選手である。

村田のキャリアSTATS

S-Murata


最近の三塁手としては傑出している。

私は今回の巨人の判断は正解だと思っている。村田をチームでデッドストックするよりは、リリースすべきだったと思う。
またFAではなくて、自由契約にしたことも良かったとは思う。しかし、NPBでの再就職は、なかなか難しい。

NPBという一つの会社、社会という認識がなくて、12球団がそれぞれ人脈、派閥を作っているからだ。

最悪のケースとして中村紀洋や大村直之のように、このままフェードアウトすることもあり得るとは思う。

何とか新しいユニフォームを着てほしいものだ。




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