野球ファンは、ある時期まで、プロ野球選手がオフに温泉につかったり、地引網を引いたりする映像を見るのを本当に喜んでいたのだ。

1960年代まで、プロ野球選手の「スター」とは、巨人の選手のことだった。

巨人の選手はシーズン中は毎日テレビに映っていたし、スポーツ紙ではほぼ1面、一般紙でもスポーツ欄にでかでかと掲載された。

当時、巨人スコアラーの小松さんは、新幹線で野村克也兼任監督と顔を合わせたが、自分はグリーンで、野村監督は普通席だったと言ったことがあるが、巨人と他の選手の待遇はそれほど差があった。

オフになれば巨人選手がゴルフをしたり、映画スターと一緒に遊んだりするのがよく放送された。本当の意味で憧れのスターだったのだ。

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70年代に入り、「プロ野球ニュース」は、巨人だけでなく他球団の選手の活躍もたっぷりと伝えた。そしてオフになると、里帰りした選手が母校の後輩を訪ねたり、実家の畑仕事を手伝ったり、陶芸をしたり、いろんなことをするのを報じたのだ。
選手の中には、野球ではなく、そうしてオフを遊んでいるときの普通のあんちゃんらしい素朴さや、優しさが好評で、人気が出た選手もいる。若くして死んだ南海の久保寺なんてそうだった。

「プロ野球ニュース」はそういう形で、野球選手のプライベートや趣味などもコンテンツにしてきた。
昔の野球ファンは、それを喜んで見たのだ。
今は、当時に比べれば、注目度は低いだろうが、それでも「やめろ」という声はない。
それなりにニーズはあるのだ。おそらくお年寄りだろうが。

私も「あんなもの、何が面白いんだ」とは思う。でも、サッカーの報道をするのが嫌さに、そういうのを流しているわけではない。

プロ野球選手にはサッカーにはない「芸能人」としての一面があるから、そういうコンテンツが成立するのだということだ。もちろん、サッカーにもタレント性のある人はいるけど、歴史が違う。

プロ野球選手が餅つきしてるのをやめて、サッカーの試合を、というのは正論だが、それを見て喜ぶのはサッカーファンだけ。それでは地上波は性質しないのだ。

もちろんそういう形でサッカーの放送を増やさないと、サッカー選手はいつまでたってもマイナー扱いだ。知名度は上がらないだろうが、それこそ無理をしてまでサッカーをたくさん取り上げる義理は放送局にはない。ましてやDAZNと契約して、地上波を見捨てたのだから。

プロ野球選手のプライベートは、野球ファンの一部と、のぞき見趣味の下世話なおばさんも見るから成立するのだ。

あくまで地上波の話。べつにそんなことに目くじら立てても仕方ないでしょう。

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