私は先日、時間短縮のためのルール改正には消極的、あるいは反対の姿勢を表明した。そして昨日、長い試合にうんざりした話を書いた。案の定、「お前は矛盾したことを言っている」という人がいたようだ。お分かりの人はお分かりだろうが、このあたり、さらに説明を加えよう。
一部の野球の試合が長すぎるのは、まぎれもない事実だ。プロの場合、4時間以上かかる試合もそれほど珍しくはない。

しかし、それは一律に否定すべきものではない。
重要な試合で、接戦になって投手交代が相次ぐようなシーソーゲームになった時には、得点機などで間合いを取るのはある程度仕方がないだろう。配球も慎重になるし、守備体系も1球ごとに変わるかもしれない。そういう状況で時間が延びるのは、その勝利の重要性を考えれば、弁解の余地があるだろう。
もちろん、そういう局面でも、無駄に監督がマウンドに向かったり、打者がタイムを執ったりするのはいただけない。できるだけ無駄は省いてほしい。
しかし、手に汗握る大試合は、長時間でも十分に鑑賞に堪えるはずだ。中には途中で付き合いきれなくなる人もいるかもしれないが、多くの野球ファンはそうではないだろう。今年のCSや日本シリーズではそういう好勝負がたくさんあった。

そういう試合はコメントにも指摘があった通り、体感時間も短い。

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しかしペナントレースの普通の試合で、試合開始からいきなりだらだらと間延びした試合になることがある。多くは投手の投球間隔が間延びし、テンポの悪い試合運びになるのがきっかけだ。そういう試合では失策も多くなりがちだし、緊張感は途切れてしまう。MLBならウェーブが起きるような展開だ。

また大差がついた試合で、投手を小刻みに交代させたり、守備位置を頻繁に変えたりして、試合が間延びすることも多い。
指揮官は大差がついたゲームで日ごろ使っていない選手を試そうとすることもある。その意図は理解できるが、お客を入れて試合をしていることを考えれば、それにもほどというものがある。
プロ野球というのは、人に見せてなんぼの世界だ。その前提でいえば、観客がだれてしまうような選手交代などは、ほどほどにすべきだろう。

それから、イニングごとの選手の入れ替わり。NPBは本当に遅い。
今日も私は台中でウィンターリーグを見ているが、JABA、社会人代表は、攻守の入れ替わりの時に走っている。NPBのようにだらだら歩いて守備位置に行ったりしない。
この間に、CMが入るという前提があるのかもしれないが、NPB、球団は時間短縮の重要性を言うのであれば、表、裏ごとのCMを、イニング間に限定するとか、CMの本数を減らすとか、そういう方策をメディアと考えるべきである。

一番重要なことは、監督や選手に「時間短縮」への意識があるかどうかだ。
勝つことや、選手を試すことはもちろん重要だが、それだけを目的に、何をやってもいいわけではない。そこには「客商売」としてのプロ意識が必要だろう。

私は高校野球はいろいろ問題が多いと思うが、試合時間の短縮に関してだけはプロも見習うべきだと思っている。
高野連の役員は、監督に「とにかく早く終われ」というという。「負けてもいいから」とまで言うそうだが、そういわれた監督は、攻守交代も投球も必死で時間短縮しようとする。
もともと地方大会でもそういう指導をされているから、それも可能だ。

私は春夏各1日、甲子園で4試合を観戦する。夏は酷暑で死にそうになるが、春は4試合見てもさほど疲れないのだ。それはほとんどの試合が2時間で終わるからだ。

もちろんプロの試合が全部2時間で終わることなど無理だろうが、2時間半を目標に時短を図ることは可能ではないか。
特に投手はインターバルを短くする習慣をつけるべきだ。ピッチなんたらという制度の導入を言う人もいるが、そういうルール変更なしに自ら時短の努力をすべきである。

そうしないと、7回にせよだの、4ボールを3ボールにせよだの、野球音痴の外野からの圧力に屈しなければならない日が来るかもしれない。

時短はその気になればできるはずだ。野球の未来のためにも、真剣に考えるべきだろう。

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