いや、ハリルジャパンが東アジアE―1選手権決勝で韓国に1-4で惨敗したことである。
相手は宿敵韓国だ。引き分け以上で優勝が決まる試合で、1点を先制してから4失点して負けた。

確かに惨敗ではあろう。4点を韓国に奪われたのは35年ぶりだと言う。

日本代表には罵声が浴びせかけられ「ハリル辞めろ」の声もかかった。

確かにショックだったと思うが、まるでワールドカップで敗退したような騒ぎだ。

この大会は国際Aマッチ期間ではないために海外組を充分に招集できないなど。戦力的にもやや劣る顔ぶれだったようだが、負けるとえらい言われようだ。

サッカーの場合、日本だけでなく世界中が「勝敗」にこだわる。ましてや代表チームは国の威信がかかっているだけにその圧力も半端ではない。

おまけに女子は同じ朝鮮半島の北朝鮮に最終戦で完敗している。

そのこともあって、男子だけは何とか雪辱してほしかったのだろう。

それはわかるが、それにしてもこの非難の嵐は選手に気の毒だと思う。
負けたくて試合に出る選手はいない。国の威信を背負ってなんとか勝とうと思ってやっていたが、時に利あらずして負けたのだ。
しかもこの大会は本番ではない。もう少し穏やかなトーンになれないか。

「これが本番でなくて良かった、今負けておいてよかった」とはならないのか。

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今、私は神戸大学の野球科学研究会の大会を取材しているが、昨日のシンポジウムで発表した国際審判氏は、

「審判のボールストライクの判定に文句を言うのは日本の選手だけだ。日本選手は勝敗に異様にこだわる」

と指摘した。

スポーツが「勝敗」だけがすべてのように思い、かてば大喜びし、負ければ「どうして負けた!」と選手を責めるのは日本人の性分でもある。

メディアは、よく「絶対に負けられない戦いがある」というが、私はこれが大嫌いだ。そんなもんないと思う。
当事者が言うのならともかく、メディアがこういう形で無用の圧力をかけるのはよいことではない。

スポーツには「勝敗」以外の楽しみもある。サッカーの大会ではあるが、他山の石だ。
野球もそっちに転換していくべきだとしみじみ思う。


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