今日の午後早く、協会は貴乃花親方に処分を下すという。
日刊スポーツ
貴乃花親方は巡業部長ながら協会への報告を怠った点が問題視されており、理事からの強制的な降格か業務停止の処分となる見通し。ともに前例がないため、本来は「降格」より軽い「業務停止」が、実際は重い処分となる逆転現象も現実味を帯びてきた。

貴乃花が巡業部長としての職務中に、自らの弟子の貴ノ岩が、日馬富士に暴力を受けて負傷するという事件が起きた。
これを警察に届け出たが、協会に届け出なかった。その上に、協会の事情聴取に一切応じなかった。貴ノ岩にも事情聴取を一切受けさせなかった。
さらに、初場所後の巡業には同行せず、職務を放棄したとみなされた。

暴力をふるった日馬富士は、処分が下される前に引退を表明、追いかけて引退勧告が下され、白鵬、鶴竜の2横綱も減給処分となった。

これだけを見ていると「喧嘩両成敗」のような印象を受ける。
協会側は、貴乃花親方に厳しい意見が多い。日本相撲協会評議員会の池坊保子議長は、協会に届け出なかったことを、厳しく批判した。横綱審議委員会の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は「貴乃花親方の今回の言動は、非難に値する。これは横審全員の意見でありました」と指摘した。

北村正任は、毎日新聞の元会長だ。この人物が相撲界のトップにいるということからもわかるように、新聞メディアは日本相撲協会に批判的な意見は発信しにくい状況にある。

しかし、事態が長引くうちに、週刊誌がこの事件の背後にあるモンゴル系力士のややこしい問題について報道し始めた。

「週刊新潮」は貴乃花親方の今回の不可解な動きについて、モンゴル互助会のせん滅を意図していたと伝えた。
「週刊文春」は、横綱らしからぬ相撲を取る白鵬に批判的で「品格力量非抜群」と述べたとし、今回の暴力沙汰が白鵬を頂点とするモンゴル系力士による、貴ノ岩への粛清だと伝えた。

週刊誌はモンゴルの力士が「星の廻しあいをしている」とも伝えた。やくみつるも同様のことを指摘した。

貴乃花親方は、今回の事件がひざ元で起こったことを奇貨として、相撲界にはびこる「モンゴル閥」の一掃と浄化を考えていたのだ。

2010年に起こった野球賭博事件、八百長事件によって、相撲界の信用は地に落ちた。相撲界は改革を断行してV字回復を遂げたが、それは表面的なことであり、実際にはモンゴル系力士による専横は、日ましに強まっていた。貴乃花親方はこれに危機感を抱いていたのだろう。

この問題を放置すれば、相撲界は再び大事件によって信用失墜を招きかねない。現役時代から真剣勝負の相撲を信条としてきた貴乃花親方は、自らの立場をなげうって協会に改革を訴えたのだろうが、体制の維持を考えるだけの協会は、それを受け付けず、単なる反逆行為としてこれを処理しようとしている。

また外部の有識者も、本来の機能=監視、批判、警告、注意喚起など、を忘れて協会の意向を追認するにとどまっている。ジャーナリスト上りが何のために入っているのか、嘆かわしい限りだ。

相撲界だけでなく、スポーツ界は不祥事が起こったときに、その病巣を取り除こうとはせず、表面的な処分、トカゲのしっぽ切りでことを済まそうとしがちである。そのことが、のちの禍根を残すことも多い。野球賭博関連で少し明るみに出た、プロ野球選手の「賭博体質」も、十分には解明されなかった。

日本のスポーツ界にあるこうした組織防衛第一の、内向きの姿勢は、コンプライアンス意識がかつてなく高まっている現在、深刻なリスクになり得る。幹部連中の自己保身が、そのスポーツジャンル全体の信用失墜につながる可能性がある。

貴乃花親方にはかつてない厳しい処分が下されるようだが、そうなれば捨て身で社会に相撲界の腐敗を告発する可能性もあろう。今後の成り行きを見守りたい。

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