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アメリカの現実を眺めていると、日本との落差に絶望的な気がする。
日本で唯一の週刊での野球専門メディアである「週刊ベースボール」は、記録を紹介する際には、セイバーメトリクスをいまだに導入していない。セイバーを扱った記事は時々出るが、公式のデータには一切掲載していない。

野球中継などでの記録は、投手と打者の対戦成績や、最近10試合の打撃成績、通算成績などは紹介するが、セイバー系の数字はほとんど紹介しない。
「今日はメジャーで使われる新しい指標を紹介しましょう、OPSと言います」昨年の地上波の中継でアナウンサーがこう語っていた。
日米の「記録」に関する情報量の格差、理解の隔たりは、絶望的と言っても良い。

野球ファンの中にはセイバー系の情報に精通した人はたくさんいるようになったが、メディアでこれを理解し、使いこなしているところは、ほとんどない。
MLB中継をしているNHKには、セイバーをよく知っているスタッフはたくさんいるはずだが、NPBでの試合でセイバー系の数字を多用することはほとんどない。

「週刊ベースボール」は日本プロ野球の機関誌でもある。NPBが、公式記録にセイバーメトリクスを全く取り入れていないことと関連性があるのかもしれない。

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こと記録、データに関しては、日米は30年くらいずれていると思われる。

実はStatcastのシステムは、NPBのかなりの球団が配備している。使おうと思えば使えう状態にある。戦略的には一部活用が始まっている。

これを利用して今年のポストシーズンではStatcastを使った放送があったが、いくら先進のデータを紹介しても、それが何を意味するのか、アナウンサーも解説者も全く理解していなかったため、宝の持ち腐れに終わった。

私はいろいろなメディアで記録について書いているが、OPSやRC、WHIPなど、カビが生えたようなセイバー系の数字でも、必ず説明が必要だ。
また、こうした数字を紹介するライターは非常に少ない。ちゃんと説明できる人もほとんどいない。
紙媒体に至っては、打点、本塁打、打率、勝敗、防御率以外の数値を出しても、カットされる。
必要ないと思われている。

NHKのBSではStatcastの特集番組を放映している。日本のファンは驚いているようだが、アメリカではテストマーケティングはとっくに終わって活用されている。

そして今年はまた新しい数値や分析技術が生まれることだろう。

日本という国はここ30年ほど全く進歩していないと言われる。また、新しいものを取り入れて何かを生み出そうという気持ちも減退していると言われるが、野球の記録をめぐっても、それを実感せざるを得ない。

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