旧聞だが、書いておく。4日の日本相撲協会評議会の発表に納得した人は少なかったのではないか。
朝日新聞
日本相撲協会は4日、東京・国技館で、元横綱日馬富士の傷害事件を巡って臨時の評議員会(池坊保子議長)を開き、貴乃花親方(元横綱)の理事解任を全会一致で決議した。
この日は2人が欠席したが、議決に加わらない池坊議長以外の4人全員が解任に賛成した。
記者会見に臨んだ池坊議長は貴乃花親方について「暴行問題に対して報告義務を怠り、危機管理委員会の調査への協力を拒否しました。公益法人の役員としては考えられない行為で、忠実義務に大きく違反している」と話した。


まず、この重要な会議に、7人中2人が欠席したのが異様だ。出席者は池坊保子(元文部科学副大臣)、小西彦衞(元日本公認会計士協会副会長)、大嶽親方(元十両・大竜)、湊川親方(元小結・大徹)、二子山親方(元大関・雅山)、欠席は千家尊祐(第84代出雲国造)、海老沢勝二(元NHK会長)。急な召集だったので時間の都合がつかなかったのかもしれないが、NHK出身の海老沢氏は貴乃花に対する処分に加担したくなかった可能性もあろう。

結局、この事件で「罰を受けた」のは、貴乃花親方だけだった。
暴力事件の加害者である日間富士は、自主的に引退。師匠の伊勢ケ浜親方も、自ら理事を辞任した、協会、評議委員会はそれを追認しただけだ。叱責も何もしていない。
そして貴乃花親方だけが、協会から叱責され、名誉も地位も失墜した。

池坊議長は、協会側の電話に出ず、対応しなかった貴乃花親方を「失礼である」と非難した。
横綱3人がかかわる深刻な暴力事件が「失礼」という些事にすり変わったのだ。

日本相撲協会は、2010年に起こった野球賭博、八百長事件で壊滅的な打撃を受け、本場所が開けない事態に陥った。身内を擁護し、事実を隠蔽する体質が、破滅を招いた。
その轍を踏まないために、外部の有識者を経営に参画させたはずだが、今の評議員会は、親方衆よりもひどい。
どんな報酬を得ているのか知らないが、協会の組織防衛の片棒を担いでいるだけだ。愚行で破滅した協会を監視するという本来の役割を全く果たしていない。

貴乃花親方は、相撲協会が警察への被害届を取り下げるように依頼したと言った。評議会は、このことについてしっかり事実確認をしたのだろうか。

貴乃花という不世出の力士は、世渡りが下手でコミュニケーション能力も最悪だ。しかし、彼の今回の行動は、相撲界に迫る危機に対する注意喚起と、改革への機運を盛り上げたいという意図があったと思われるが、ジャーナリストを含む有識者からなる評議会は、貴乃花の発したサインを一顧だにしなかった。

八角理事長は「評議員会において全会一致にて解任が決定されたことを踏まえ、今後は再発防止に努め、より一層気を引き締めて内部統制を図りたいと存じます。そして何より、力士が安心して稽古に精進し、本場所で多くのファンを魅了し続けるよう、全力で取り組む次第でございます」
と言った。

貴乃花のような反逆者が出ないように、内部統制をはかるというのだ。最悪である。

テレビ、新聞などの死んだメディアは動かないだろうが、週刊誌は鵜の目鷹の目で取材をしているはずだ。
近い将来、相撲界は深刻なスキャンダルに見舞われる可能性が高い。それはおそらく、モンゴル力士の地下水脈に関するものになると思われる。貴乃花はそれに対して警鐘を鳴らしていたことが、その時にわかると思う。

そうなったときに、協会はもとより、評議会の責任が厳しく問われることになるだろう。

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