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東スポが他のスポーツ紙よりもまともだと思うのは、「球団から怒られない」とか「上司のチェックを通りそう」という基準ではなく、記者が自分の感覚で記事を書いているからだ。
清宮幸太郎の自主トレ初日にファンが騒いだという。
清宮出てこい!選手寮前に過激ファン“居座り”

鎌ヶ谷の球団寮に入寮した清宮幸太郎が、自主トレを終えて寮に戻ったところ、ファンが待ち受けていた。清宮は食事の時間が迫っていたためにスルーしたが、20人ほどが2時間にわたって騒いだという。

どんな集団にも、この手の馬鹿は一定の割合、含まれている。仕方がないが、ネットの普及とともにこの手の連中が声高に自己主張し始めているのが、何とも悩ましい。

私はこの1月にキャンプのムックを出した。そこにも「サインはしてもらって当たり前ではない」と書いた。プロ野球選手にとって、ファンサービスも仕事の内だ。しかし、その仕事は、練習や試合などに比べれば優先順位は低い。
プロ選手は卓越した技能を披露するのが仕事であり、ファンにサインをするのは、空いた時間、余裕のある時間にやる仕事だ。
もちろん、客商売であり、ファンあってのプロ野球だ。1枚のサインをもらったのがうれしさに、生涯その選手やチームのファンになる人も実際にいるだろう。
しかし、そこには「阿吽の呼吸」のようなものが必要だ。
ファンをありがたいと思う選手の気持ちと、「練習の邪魔をしては悪い」と思いながら遠慮がちに依頼するファンの気持ちがうまくマッチしてこそ、サインには意味がある。そういうものだ。

今年も12球団のキャンプ地を回るつもりだが、どのキャンプ地にも色紙やサイン帳を持ったファンがいる。
中には、選手が通過しそうなところに行列を作って、ずっと待ち受けている連中もいる。
グランドやサブグランド、ブルペンでは、選手たちが躍動している。球場よりもはるかに近い距離で選手を見ることができる。私などは何回来ても、その有様を見るたびに胸がドキドキするが、そういうのも見に行かないで、ずっと行列を作っている連中は何を考えているのかと思う。

特に名護の日本ハムキャンプには、そういう連中が多かった。本球場の外周の一塁側通路の手すりには、タオル、ハンカチなどの布切れがたくさん括り付けられていた。これは選手の出待ちをするファンが場所取りをしていた証拠だ。練習開始時と昼休み、終わりの時間になると、そこに色紙を持ったファンがびっしりと並ぶのだ。
選手だってファンサービスはしたいだろうが、そんなにたくさん並んではサインをしているだけで休憩時間も食事の時間も吹っ飛んでしまう。

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球団の広報などが出て整理して、途中で列を切って切り上げさせることもあるが、そうでない場合は、切り上げる選手に汚い野次を浴びせる奴もいるのだ。
自分がサインしてもらえなかったことを、大変なことのように思ってしまうこの手の連中は、馬鹿である。ファンの風上にも置けない。

鎌ヶ谷の宿舎前に並んだ20人ほどの奴は、ファンではない。球団は名前を聞いて、全員出入り禁止にすればよい。高校3年生に「出てこい!」というような人間は、球場に近寄らせてはいけない。

サインで思い出すのは、昨年の高知での出来事だ。
マニー・ラミレス人気で球場にはファンがたくさん来ていたが、マニーは試合が終わると車でさっと引き上げてしまう。
残ったファンに、駒田徳広監督は、丁寧にサインに応じていた。様子を見てサインをねだる列はどんどん伸びていったが、駒田監督はにこやかにサインをしていた。
このとき話を聞いたが「僕は選手じゃないから時間がある。できるだけサインに応じている」ということだった。

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高知のファンは「やっぱり2000本安打じゃ」と感心していたが、たがいに敬意を抱くそういう関係が幸せだろう。

サインをもらうには、それなりの「心配り」「配慮」も、「知恵」も必要だ。みんな、どうせなるなら「上等なファン」になろうではないか。


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