日刊スポーツ
所用のためナゴヤ球場を訪れた森繁和監督(63)は松坂について「投げられなきゃ来ないでしょ。(チェックポイントは)顔、見ればいいよ」と、姿を現せば合格すると言わんばかりにコメント

最近、他球団を戦力外になった外国人やベテランを安価で抱える球団が出てきた。

その典型がロッテで、このあいだ退団したスタンリッジ、ウィリー・モー・ペーニャなどがその典型だが、中日も割とそういう獲得の仕方をする。

松坂大輔は本当に投げられるのか、どうかはっきりしない。公式戦は一昨年に一度投げただけ。昨年春は、キャンプではどんどん投げ込みをしていたが、結局一軍登板なし。二軍でも登板しなかった。

フィジカル面で何らかの問題があるのか、それともメンタル面なのか。

昨年などは、松坂は最初から想定外だったように思える。
ソフトバンクの場合、戦力は12球団一厚いし、資金も潤沢だ。工藤監督も、わざわざややこしい松坂を試さなくても済む。
松坂自身も、自分が全く期待されていないことを感じて、退団したのではないかと思うが。

中日はそうではない。資金面は、おそらく12球団でも最低ランク。リストラはしても補強はしないチームだ。松坂の年俸は2000万程度と言われる。その程度しか出せないが、それで良かったらというオファーだろう。貧富の格差を感じる話ではある。

森繁和監督は、解説者時代に何度か話をさせていただいたが、実にさばけた人で、細かなことは言わず「わかったわかった」でのみ込むタイプだ。昔でいえば関根潤三か。
台所事情の厳しい球団の状況をよく知っていて、文句も言わずやれることをやろうとしている。
松坂も、首脳が「とってみたら」と言ったのかもしれない。

松坂大輔は1999年に西武に入団した当時、コーチとして指導をした仲だ。いろんな意味で彼のことをよく知っている。今の松坂は、頑固で、過去の成功に固執していると思われるが、その気持ちをほぐすことができると思っているのかもしれない。・

松坂は、昨年春のキャンプで200球以上の投げ込みを何日かした。ベテランでなくても、いまどきそんな調整をする投手は少ないと思うが、周囲は口を出さなかった。森監督は、松坂に何かアドバイスをするつもりなのかもしれない。

松坂にしてみれば、3年12億という巨額の年俸をもらいながら、放っておかれたソフトバンク時代のままで、フェードアウトして野球人生を終えることはできないと思っているのだろう。
もう一度一軍のマウンドで、投げてフィニッシュを迎えたいということだろう。

ちょっと寒々とした風景ではあるが、今年の北谷キャンプで松坂を見ることができれば、追いかけたい。

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