大阪球場でよく見た選手だけに、ショックだ。

私が知っている片平は「伸び悩み」という印象が強い。毎年のように期待されていたが、なかなかレギュラーになれず。
阪急や近鉄のファンからは「かかしー!」「ニセもん!」とヤジが飛んでいた。ニセもん、とはもちろん王貞治の、である。

しかし、打席に立つ片平には雰囲気があったし、品が良かったように記憶している。性格もおっとりしていたのではないか。

Shinsaku-Katahira


77年頃に私は大阪球場や中百舌鳥で南海の二軍戦を見ていたが、その時分でも片平は二軍戦に出ていた。穴吹義雄二軍監督の「ヘイ、シンサク」という掛け声が耳に残っている。

一本足打法は、一番王貞治に似ていたのではないか。門田博光も一本足だったが、門田は打撃動作に移ってから右足をぎゅっと曲げていた。しかし片平は投手の構えとともに右足をゆっくりと上げた。右足でタイミングを取っている感じが王とよく似ていた。

西武に移籍した時は、なんとなく「栄転」という感じがしたものだ。ピカピカの新球場で、いい年俸をもらって、いいなあ、という気持ちだった。

今調べてみると、西武での成績は大したことがない。キャリアハイは南海時代の1979年なのだ。しかり西武に移籍してから一流選手になったという印象がある。

野村克也から清原和博まで、歴代の強打者とチームメイトだった。

引退してからも西武のコーチ、フロントとして長く活躍。指導者としても優秀だっただけに早すぎる死が惜しまれる。


片平晋作、全本塁打一覧|本塁打大全


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