ついにキャンプインを迎えたが、村田修一は球団が決まっていない。当サイトをご愛読いただいているような野球ファンであれば、この異様さが理解いただけるのではないか。

巨人の鹿取GMが、村田修一を自由契約にしたのは、今季の若返りを目指すためだった。村田はFA年限を迎えていたが、あえて自由契約にしたのはFAに伴う年俸補償などの巨人側の権利を放棄し、村田の移籍に伴う障壁を低くするためだと報じられた。鹿取GMなりの配慮だったのだ。
このことからは、巨人は村田を「干す」意志はなかったと思われる。

村田修一の「時価」について考えよう。2017年のRCの数値ではこうなる。
セ・パ両リーグのRC100傑

RC-100-2017


セ・パ両リーグの野手のレギュラーポジションはセが48、パが54の102。村田は57位だ。

抜群に良いとは言えないが、その前後の選手の顔ぶれを見ても、このクラスで戦力外や自由契約になっている選手はいない。

村田は巨人ではマギー、坂本勇人、長野久義、阿部慎之助に次ぐ5番手。貢献度は極めて高かった。

村田は前年には全試合に出場し、RCは85.93、両リーグで17位、巨人では坂本勇人の116.94に次ぐ2位だった。
それを考えれば成績は大きく下落したが、多くの人が知っているように、これは村田の責任とは言い切れない。
ポジションが重なるマギーが入団し、村田が控えに回ったことが大きいのだ。
マギー自身は大活躍をしたが、マギーの入団によって村田の出場機会が奪われた上に、外国人枠にも影響が及んで、クローザーのカミネロが二軍落ちする異常事態にもなった。
フロント、編成の失敗が、昨年の巨人がポストシーズンに進出できなかった大きな原因だった。このためにGMも途中で交代した。
村田はその被害者であると言えよう。

後半戦、マギーを二塁に回して村田を三塁で起用するシフトが増えた。それから村田の打棒は復活した。
8月以降に限れば、村田は49試合185打数50安打8本塁打25打点、打率.270、RCは26.52でNPB27位、巨人ではマギー、陽岱鋼に次ぐ3位だった。

巨人が村田を移籍の自由度が高い自由契約にしたのは、フロント、編成の失策によって迷惑をかけたというニュアンスも含まれていただろう。

巨人が若返りを目指して十分な戦力である村田を放出したのは理解できる。その際に村田に配慮をしながらリリースしたことは評価できる。

問題は、他球団が全く食指を伸ばしていないことだ。客観的に見て村田は十分に市場価値がある。年俸的にも柔軟に対応すると思われる。

そこが不可解だと繰り返し言っているわけだ。

それ見たことか、的なコメントをする人がいる。村田は戦力的にダメだから行き場がないのだ、という人もいるが、記録で見る限り、それは全くうかがえない。
「野球の記録で話す」ことを標榜する当サイトとしては、そういう根拠のない素人意見は肯定できない。

こうした事例を過去に求めるなら、唯一、大村直之の例があるだろう。2009年にはオリックスで119試合に出場して.291の高打率をマークした大村は2010年、わずか2試合に起用されただけで戦力外となる。
そしてどこからもオファーがないままフェードアウトした。
理由は全く分からない。2010年に球団で起こった事故との関連もうわさされたが、めったなことは言えないだろう。

誠に縁起の悪いことに、村田修一と大村直之の通算安打は同じ「1865」だ。

村田修一は、各球団の補強の思惑の中で、エアポケットに陥っているのだと思う。キャンプまでにきゅ集が決まらない場合、NPBでは立場がぐっと悪くなる。

NPB屈指の三塁打にして好打者の村田修一の選手生活が、さらに続くことを願いたい。

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