宮崎のキャンプを回っている。最近は、だいぶ経験を積んできたので、あまり早く行き過ぎてもいけない、ということに気が付き始めた。
特に宮崎は、朝方は東京や大阪と気温はさして変わらない。南郷の西武キャンプなどはちらほら雪が舞っていた。
選手たちは9時過ぎにはグランドに集まっているが、しばらくはランニングをしたり、柔軟をしたりしている。ゆっくりと体を温めて、気温が上がるのを待っている。だから早くに着き過ぎると、延々とウォームアップをするのを見ることになる。
10時をまわって、ようやくキャッチボールを始める。ソフトバンクはとりわけゆっくりしていて、10時半ごろからグラブを持ち始める。柳田悠岐、内川聖一、松田宣浩らが悠々とキャッチボールをするのを見るのは、壮観だ。
で、投内連携や、シートノックがあって全体練習は昼で終わり。後は個別の練習。野手は打撃練習、ノックなど、投手はブルペン。3時過ぎには練習は終わるのだ。居残り組はいるにしても、プロ野球のキャンプはあっさりしたものだ。

そして5日に1度くらいは休みがある。量だけで見れば、プロ野球は楽だと言えるかもしれない。しかし、一つ一つの連取はよく考えられている。また、重点的に鍛えるべき選手は量もしっかり確保している。西武の山川穂高は、朝から1時間近くノックを受けていた。

IMG_9890


高校野球の練習は、比較にならないほど多い。ナイター設備のある強豪校では、授業が終わった4時ころから、10時ころまでやっているチームもある。休みはほとんどない。その間に練習試合も組んでいる。寮のある学校では、夜中までトレーニングをしている選手もいる。
昨年、取材をしたある高校の指導者は「地球温暖化が進んでいるから、これからは冬も同じように練習をする」と言った。
高校野球のレベルで、怪我をして野球を断念する生徒は非常に多い。その一因は、小中学校での酷使にあるが、同時に高校の過酷な練習環境も大いに影響がありそうだ。
練習内容も、あまり考えられていない。延々と走らされたり、ノックを受けたり、何時間も投げたり、素振りをしたり。とにかく「量」が大事。練習を山ほどすることで、体が鍛えられ、精神も強くなると考えられている。
学校によって少し違うが、高校野球の練習は総じて非効率で、画一的だ。そして何より楽しそうではない。監督の怒号が飛んだりして、見ていて「ああ、嫌だなあ」と思うことも多い。さすがに暴力を見ることは滅多にないが。

「若いうちと、成人してからでは練習方法は違うだろう。十代の頃は、体を鍛えるべきだ」という意見もあるだろうが、成長過程にある子供に長時間、負荷がかかる練習を、強制的にさせることに何ほどの意味があるのか。それに、スポーツなのに「ハッピーな気分」にならないようになっているのも、良いこととは思えない。

要するに、日本の高校野球は「軍隊」なのだ。絶対的な上下関係の中で「服従」と「忍耐」と「自己犠牲」を学ぶ。ある時期までは、それは意味のあることだっただろうが、今は害悪の方がはるかに多い。

同じ競技をやっているのである。高校野球はプロの練習を取り入れるべきではないか。教育的に見ても、プロ野球の方がはるかに有意義な練習をしているように思える。

IMG_9401



たばともさんのクラシックSTATS鑑賞、5周年である。ぱちぱちぱち
5年目になりました


私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!