「プロ野球選手名鑑」はこの時期の風物詩と言っても良いだろう。ずいぶん小さなころから私は買ってきた。ただ、こういうブログを書き始めてから辛口で評価するようになった。
選手名鑑の基本は、「週刊ベースボール」の選手名鑑号だろう。毎年同じパターンで掲載されているだけとはわかっているが、それでも買ってしまう。

まさに百年一日のごとき内容。①生年月日②投打③身長体重④出身県⑤経歴⑥年俸⑦初出場試合⑧主なタイトル⑨既婚未婚の別 独身者は好きなタイプのタレント⑩血液型⑪趣味・特技⑫愛車⑬番記者寸評。で、超簡単なSTATSが載っている。

⑨既婚未婚の別 独身者は好きなタイプのタレント⑩血液型⑪趣味・特技⑫愛車 あたりが特に昭和の臭いがする。そういうのを聞いて喜んでいるようなファンって、今もいるのだろうが、ネットで調べがつくし別に名鑑に載せなくてもと思う。⑩血液型は相性や性格を知る手がかりのつもりだろうが、科学的根拠はいまだに明らかではない。ま、血液型相性の元祖、能見正比古は、ベーマガ創業者池田恒雄の弟で相撲評論家の池田雅雄の盟友だったから、今も惰性で載っけているのだろう。
愛車は、その選手のやんちゃぶりがわかっていいが、クルマに興味がない選手も昨今はたくさんいる。
昭和40年代にあって、今ない項目が1つ。それは「煙草の銘柄」だ。昔は喫わないほうが異例だったのだ。

一番不満があるのは、⑬の記者寸評だ。一人一人の選手のスペースが決まっているから、⑧主なタイトルがたくさんあったり移籍が多い選手は、⑬はほんの十数文字しか書けなくなる。そのために川﨑宗則「元気な姿での復帰を」、杉内俊哉「復活へ背水の覚悟」みたいになる。中には寺原隼人「ささみの燻製で減量成功」みたいに意味不明のものもある。
一方でキャリアSTATSがない新人、新外国人はだらだらと長い。要するに重要度、注目度で寸評を書くのではなく「埋め草」なのだ。だから「今年は勝負の年」「背水の陣」「定位置奪取」みたいな言葉だらけになる。書く方も気合が入っていない。
もう一つ、不満なのは育成選手の扱い。後ろの方に11球団分がまとめて紹介されている。球団ごとに人数が違うから、今までの帳合では掲載できないのはわかるが、いかにもおざなりだ。
名鑑だけではないが、この会社の出版物は、一言で言えば「やる気」が感じられません。楽しんで作っていないだろ!

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ベーマガだけでなく他社からも出るが、みんな同じに見える。それは球団支給の同じ顔写真を使っているからだ。項目も工夫がない。中にはレーダーチャートをつけているのもあるが、限られた枠の中でろくに説明もしないからデータが死んでいる。

1冊買えば十分だと思うのだが、それでも惰性で買ってしまう。

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私が良いと思う選手名鑑は2冊。1つは「野球太郎」から出る「選手名鑑」。少し前まで開幕後に発売されていた。プロアマ独立リーグまで網羅している。選手紹介もかなりこだわっている。熱さが違うのだ。この本を毎年買っていると、アマ選手がドラフトにかかってプロ入りするまでの年ごとの評価がわかる。資料的価値が高い。モノクロだが、これは優れモノだ。

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もう一つは廣済堂出版から出ている「メジャーリーグ完全データ選手名鑑」今年で15年目になる。私は全部持っているが、これを見るとMLBの勢力図の変遷がくっきりとわかる。
その上、700人以上の選手の批評がきっちりと載っている。友成那智さんは個々の選手をまず「ドレッドヘアがトレードマークになっているドミニカ出身の右腕(マーリンズ、ホセ・ウレイニャ)」「長打力と強肩が持ち味の闘志あふれる捕手(フィリーズ、キャメロン・ラップ)」など、寸評でぴたりと評価し、そこから詳細の説明に入る。これはわかりやすい。
NPBの名鑑もそうすべきだろう。例えばDeNAの宮崎敏郎なら「昨年の首位打者がフロックでないことを証明しなければならないハマの正三塁手」、楽天の岸孝之なら「故郷の球団に移って奪三振率が急上昇した新エース」みたいな感じだ。そういう表現を全選手にするのは難しいが、番記者ならできて当たり前ではないか。

自分で作ってみたい気もするが、誤字脱字データ間違いの山を考えれば、二の足を踏んでしまう。でも、スタッフに恵まれれば将来的には挑戦したいと思っている次第。

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