私は普通の人より野球の現場にいることが多いと思うが、それでも名前と顔が一致する選手は限られている。頻繁にインタビューしたり、選手と交流したりはしないからだ。もっぱら選手は背番号と打席やマウンドのフォームで識別している。球団のファンの人より顔は知らないだろう。
選手名鑑で、選手の顔写真がずらっとならぶのは、それはそれでありがたい。
しかし、顔写真だけでは、今度はその選手が「どんなタイプの選手なのか」ぴんとこない。

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投手などは、一度投球フォームを見れば、その印象がかなり強烈に残る。牧田和久のような特異な投法でなくても、投手の癖はかなりくっきりと印象に残る。ロッテの救援、大谷智久の左足をくっくっとゆすり上げるフォーム、オリックス佐藤達也の体幹にボールを隠して、ばっと体を開いて投げるフォーム、特に救援投手はそれぞれくせがあって楽しいものだ。

打者でもみんな癖がある。中村紀洋は、打席の後ろに両足をそろえて立って、バットを高く掲げていた。多村仁もよく似ていた。面白いことに、筒香は初めのころはよく似た構えだったが、最近はかなりゆったち構えている。
といっても中村剛也のやる気のなさそうな構えともちょっと違う。この間、私は高知で中村と山川穂高をじっくり観察したが、構えはよく似ている。しかし力感は山川の方が強い。
秋山翔梧のスキのない構えもすばらしい。どんな球でも打ち返しそうな構えだが、あれで大きいのも狙えるのだ。

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野球を見に行って一番楽しいのは、選手の構やたたずまいを目に焼き付けることだ。一瞬のプレーももちろん見ものだが、選手の個性を目に焼き付けるのが楽しい。そのついでに写真も撮る。

長々話したが、選手名鑑の理想の写真は「顔写真」+「その選手の打撃、投球フォームの最も特徴的な写真」だろう。投手など、だれでも似たり寄ったりになるフォロースルーの写真が載ることが多いが、それよりも投球動作の中で、一瞬光るように見せる「その投手だけのしぐさ」を掲載してほしいなと思う。

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そういう名鑑を見ながら試合を見れば、のちのち試合観戦の記憶が、何ものにも代えがたい宝物になるのだ。




2017年福山博之、全登板成績



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