シカゴ・カブス=CHCの名物投手といえば、強打のザンブラーノ。今季も.318、2本塁打しているが、肝心の投が下降線を描いた。8月12日のアトランタ・ブレーブス=ATL戦は大乱調で、2回、3回、4回と被本塁打した後、5回には2本塁打され、揚句にチッパー・ジョーンズに危険球を投げて、そのまま家に帰り、引退を宣言した。とかくトラブルが多い投手だったが、衝撃的。まだ30歳。またCHCは、前年10勝を挙げたシルヴァを健康の問題もあってスプリングトレーニング中に解雇した。ともにベネズエラ出身、二人併せて前年21勝の両カルロスがいなくなった。
CHCの投手成績。昨年と今年。各STATSのアリーグ14球団での順位、各数値の昨年対比を入れた。

CHC-2011-PITCH





昨年は、負けが込んだテッド・リリーをフラッグシップディールでロサンゼルス・ドジャース=LADに。オフにはゴーゼラニーをワシントン・ナショナルズ=WASに。かわりにマット・ガーザとロドリゴ・ロペスを獲得した。ガーザはタンパベイ・レイズ=TB時代よりもERAが良くなったが、ロペスはローテを守れなかった。また、エースのライアン・デンプスターが乱調。ザンブラーノもいなくなり、ランディ・ウェルズも乱調。昨年、内容はともかく、QS(6回以上投げて自責点3以下)の数字でリーグ1位だった投手陣は、今年15位に転落。先発陣が崩壊したのだ。
クローザーのカルロス・マーモルも、昨年より大きく数字を落とした。セットアッパーではシーン・マーシャルが活躍した程度。投手陣はほぼ最低ランクに落ちた。
新人では、ミドルネームまでがセントルイス・カーディナルス=STLのエースと同じというクリストファー・ジョン・カーペンターが6月の一時期いい数字を残した。
手つかずの問題が山積しているCHCだが、新任GMセオ・エプスタインが取り組むべきは、第一に投手陣の整備だろう。高額年俸の選手はだいぶ整理されたが、大物を獲得するよりも、いかに有望選手を集めるかがカギだろう。

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