デイリー
NHKは7日、大阪放送局の定例局長会見で、今夏に第100回大会を迎える全国高校野球選手権大会の中継に向けた取り組みの説明を行った。(中略)83年~85年「PL学園、KKコンビ」のプレイバックと、清原和博氏の不祥事との関係について、同局は「意図的に外すほうが不自然。高校野球でのプレーは事実」との見解を示した。
例えば、甲子園歴史館では、2016年に清原和博の犯罪行為が発覚した後、寄贈を受けたPL学園の背番号「3」のユニフォームの展示をやめている。

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その後、KKコンビの甲子園での活躍を取り上げたスポーツ番組は、事実上なくなっていると思われる。
清原は「覚せい剤がらみ」「更生物語がらみ」以外で、メディアに出ることはなくなっている。
いわば清原はスポーツシーンからは「なかったこと」になりつつあるのだ。

しかし、野球史、高校野球史を語る上で、PL学園、KKコンビは避けて通れない。彼らが高校野球で空前の業績を残したことは事実だ。KKコンビは甲子園の一つの頂点を築いた。
そしてその一方でPL学園は「野球さえ強ければいい」「勝ちさえすればいい」という勝利至上主義を究極にまで高めた。これが高校野球の理念をゆがめ、甲子園は、今やスポーツとしては「奇形」と言っても良い異常な状態になりつつある。

NHKが「KKコンビ」について取り上げるのは、一歩前進と言ってよいだろう。しかし、さらに踏み込んでほしい。
「甲子園100年」の歴史の中で、高校野球はどのように変貌したか。良いところだけでなく、悪いところ、おかしなところにもしっかりスポットを当ててほしい。「残酷ショー」の部分も取り上げてほしい。

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「野球離れ」が進行し、日本の「部活」の異常さがクローズアップされる現代において、その根源の一つである高校野球は変革されなければならない。「高校野球200年構想」はそうした要請にこたえるために発表されたのだろうが、そこには過去の反省も、今後へ向けた展望も示されていない。
必要なのは「あまりにも巨大化し、変質した高校野球」に対する正しい現状認識と、率直な反省だ。

清原和博があそこまで変貌し、人間の屑同然になり下がったことと、高校野球は無関係ではない。高校野球の異常さが、清原和博という愚かで弱い人間を作り上げたのは疑いの余地がない。

もちろん、それを取り上げれば、これまで翼賛的な報道しかしてこなかったメディアも批判を浴びる。しかし、それを乗り越えないと展望は拓けない。

最近、新聞やテレビなどから「甲子園100年」に関するコメントをよく求められる。その中には朝日やNHKもある。大きな記事ではないが、すでに露出しているものもある。今後露出するものもある。こうしたメディアにも問題意識がある人がいることは認識できる。

スポーツの世界の話ではあるが、これは「歴史問題」だ。過去の「負の遺産」に向き合って、それを超克する。そのことが求められる。

清原和博は、その象徴としてさらにクローズアップされるべきだ。彼を「黒歴史」にしてはならない。

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