日刊スポーツ
阪神山脇光治スコアラー(55)が12日に逮捕されたことが分かった。(中略)仙台東警察署によると、家電量販店のエスカレーターでスマートフォンで女性のスカート内を盗撮した容疑で現行犯逮捕された。
野球とは関係のない話だが、この「盗撮」という犯罪は、常習性、中毒性があるものだ。精神疾患の一種ともみなされている。
山脇光治と言えば、浪商出のユーテリティとして記憶にあるが、引退後、阪神のコーチ、スコアラーとして24年にわたって勤務してきた。50代半ばであり、分別も常識もある人物のはずだが、誠に残念なことだ。

私が注目したのは、阪神タイガースのプレスリリースだ。

本日(6月12日)、弊社契約社員が不適切な行為を行ったとして逮捕されました。
現時点では、逮捕されたという一報を受けたのみで、その詳細を把握できておりませんが、弊社契約社員が逮捕されたことは誠に遺憾であり、被害者の方に心からお詫び申し上げますとともに、ファンの皆様、関係者の皆様にご迷惑とご心配をお掛けしましたことを、深くお詫び申し上げます。この事実を厳粛に受け止め、事実関係が明らかになり次第、厳正に対処するとともに、コンプライアンスの徹底に努め、再発防止に全力で取り組んでまいります。


彼は1980年に阪神に入団してから38年が経過するが「契約社員」なのだ。
監督やコーチなどの指導者は、球団と個別に契約する。昔は、山口高志やヤクルトの杉浦亨のように、ヤクルトや阪急電鉄の社員となって、球団に選手やコーチとして出向するケースもあったが、今はほとんどない。

球団には選手上りの「契約社員」だけでなく、「正社員」もいる。選手上りではなく、最初から社員として採用された人たちだ。彼らは雇用契約を結び、解雇されない限り身分が保証されている。

さらに本社からの「出向社員」もいる。幹部社員のほとんどはそうだとされる。彼らの中には本社に復帰することが前提の「腰掛」もいるが、球団で定年を迎える人もいる。

悩ましいのは選手上りの「契約社員」が、「社員」や「出向社員」とともに働き、ときには彼らの「上司」になることだ。
例えば、データ分析の部署などでは、選手上りの契約社員と、正社員が一緒に仕事をしている。パソコンや各種の機器の扱いに不慣れな選手上りは、正社員への依存度が高い。正社員の中には「(選手上りの)○○さんにパソコンをさわらせると、いつまでたってもデータが上がってこない」と愚痴を言う人がいる。また選手上りの中には、仕事を正社員に押し付け、ろくに仕事をしない人もいる。

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アメリカでは引退した選手が、勉強をし直してその道のプロになるケースがたくさんある。アナウンサー、医師、弁護士、政治家、経営者など枚挙にいとまがないが、日本では、引退した選手のセカンドキャリアは会社員か、飲食業か、指導者か、球団職員くらいしか道がない。
特に選手上りで球団職員になる人は「野球以外何もできない」「新しいことを学ぶ気力がない」場合が多い。コーチやスカウト、スコアラー、広報などの仕事についてその道を究める人もいるが、いつまでたっても仕事を覚えず、単に学閥や人脈にすがって生きている人もいる。

以前、巨人で40年間もスコアラーを務めた小松俊広さんに話を聞いたが「こんだけ長く勤めたのに、退職金も何もないんですよ。だから巨人を退職してから年金貰うまでは大変でした」と話した。

しかも彼らはオフになると身分が不安定になる。監督が代われば、その人脈で、契約社員も見直されることがけっこうあるのだ。
山脇の場合、2015年まで守備走塁コーチだったが契約を解除され、スコアラーとして再契約されている。契約は1年ごとだ。50代半ばになって、野球以外に何も知らない。年収も普通のサラリーマンなみ。そして来年はどうなるかわからない。
山脇自身は、コーチとして非常に優秀だったとのことだが、その身分は不安定だった。

「盗撮」の動機は「ストレス」が一番大きいという。山脇がやったことは許されない。おそらくはクビになるだろうが、同情すべきところもあるなと思う。

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