日本の企業が株主総会でひたすら願うのは「無事に終了すること」だ。「株主各位に正しい情報をお届けしてご理解を賜る」ことなどさらさら思っていない。
だから総会が近づくと、株主には「株主総会のご案内」が届くが、本当は来てほしくない。「委任」を選択してほしいと思う。でも来てしまった株主には、いろいろなおまけを配って、ひたすら懐柔しようとする。
「粉飾ではないか?」「経営責任は?」みたいな質問はご遠慮願いたい。

そういうときに阪急阪神ホールディングスには、重宝する出し物があるのだ。「阪神タイガース」だ。この会社の株主総会では、本来、電鉄をはじめ広範な事業についての有意義な質疑応答に費やされるべき時間の大半を「阪神タイガースどやねん」という閑話で埋めているのだ。
しかもその内容は、毎年、場末の飲み屋でも聞けそうにない低レベルのものだ。

サンスポから

「私は阪神タイガースのファンとして長年甲子園球場で観戦しておりますが、ライトスタンドは喜怒哀楽をともにする聖地でございます。最近ちょっとおもしろくないことがございます。ライトスタンドというのはわれわれタイガースファンのタテジマと黄色の一色だったのですが、赤色とか青色とか、よそのファンが結構入ってくるんです。(中略)ちょっとむかつくこともございます。われわれの聖地を守りたいというのもございまして、球場関係者におかれましても、ご配慮いただけるとありがたいと思います」

「孫になんで阪神電車が巨人の色なの? と聞かれた答えられなかった。(阪神OBの)関本賢太郎さんがやっている甲子園球場に駐車場がないというサンテレビのCMは上から目線すぎて、神経を逆なでする。むしろ電車をタイガースの色にして乗ってもらえるようにすればいいのでは」

「タイガースは投手はいいのに打てない。2年前も総会である人がコーチがダメと同じような質問をしたところ、監督、コーチが信念を持って指導している、信頼していると、おっしゃっていたが、あれから2年たったが(打撃成績は)ダントツの最下位。これでは勝てるわけがない。外国人を高いお金を払って連れてきても全く打てない。若い選手が出てきて喜んで応援歌ができるが、すぐ打てなくなる」

「前回優勝した2005年から優勝していないんです。いつ優勝してくれるんですか。毎年シーズンが終わって落胆していることを繰り返しています。今年もいい成績ではありません。わたしがファンを卒業するまでに優勝してほしい。阪神の経営の責任者から今後の抱負と決意を聞きたい」


こうした答えようもないレベルの低い質問に、阪神電鉄のトップが神妙な顔つきで答弁している。

これが、経済大国日本の一部上場企業の株主総会なのである。

今回は
「阪神タイガースについての質問はもうやめてください。阪神ファンだけで(どこかで)やってください。経営に関する質問だけしてください。回答は要りません」

と男性株主からクレームがついたという。当然の話だ。株主の権利が、馬鹿な阪神ファンによって侵害されているのである。

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毎年こういう風景が繰り返されている。サンスポをはじめとするメディアは「関西ならではのおもろい風景」として報じているが、関西人がこういう民度の低い人間だと思われかねない。やめてほしいものだと思う。

会社側がこうした質問にまともに答える気がないのは、野球経験者を誰も呼んでいないことからもわかる。電鉄の経営者に「阪神タイガースへの質問」の答弁ができるのなら、高い金を払って指導者を雇う必要はないはずだ。

ちなみに阪神タイガースの坂井信也オーナーは株主総会には出席せず。昨年の4月にグループの代表権がなくなったからだ。この扱いにも、阪神タイガースのグループにおける位置づけが良くわかる。

こういうあほなファンに甘やかされているから、阪神は12球団でも最も旧弊で遅れた球団なのだ。
関西人として、本当に情けない。

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