栄監督の昨日の会見もそうだったが、大学指導者というのは、知的に怠惰で、何も勉強していないのがまるわかりだ。
栄監督は伊調馨の事件以来、正式の記者会見をすることなく雲隠れしていた。
それが、このタイミングで会見をしたのは「現場復帰がしたい」からだ。栄監督を復帰させたいのは、至学館大の谷岡郁子学長の意向でもあろう。

ろくに謝罪も釈明もしていないが、この2人の頭の中では「ほとぼりが過ぎた、もういいだろう」という認識があったのだ。

栄監督が今回の事態について、全く理解していなかったのは、今回のパワハラ事件が「コミュニケーションの問題だ」と言ったことでも明らかだ。
これは、日大アメフト部の内田前監督が「指導者の支持と、選手の理解の乖離」と言ったのとまったく同様で、要するに指導者は選手に不当な圧力をかけていなかったにもかかわらず、選手が勝手に解釈した、と言っているのだ。端的に言えば、栄監督も、内田前監督も「基本的な指導は間違っていなかった」と言っている。その前提で「コミュニケーションの仕方が悪かったのなら謝る」と言っているのだ。

この問題は、選手生命の生殺与奪の権利を持つ指導者が、選手に不当な圧力をかけたという問題だ。選手はそのために引退の危機にさらされたり、反社会的行為を強要されている。その責任は、選手の人権や、アスリートとしての権利を理解していない指導者が一方的に悪いのであって、選手には責任はない。

先日の記者会見で、日本中に大学経営者の知的レベルの低さを露呈した谷岡郁子学長は、記者の質問に対して、栄監督を復帰させたのは「選手ファーストを考えたからだ」と言った。
つまり「選手が監督に指導してほしがっている、その要請にこたえて」ということだろう。
確かに選手の中には、栄監督の復帰を願っている人もいるだろう。この指導者に言われるがままに練習をし、試合に出てきたロボットのような選手の中には、栄監督不在では何もできない人もいると思われる。

しかし栄監督は、今回の事件について、全く落とし前をつけていない。しかも昨日の記者会見で、今回の事件についての認識が全く間違っていることも露呈した。指導者失格なのは明らかだ。

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今の日本のスポーツ界には、世界に比べて遅れている指導法を全面的に見直そうという動きが出ている。技術もさることながら、選手と指導者の関係を改めようという改革が進んでいる。その基本は、プレイヤーファーストだ。選手は指導者の子分ではなく、選手こそが主役であり、指導者はそのサポート役に過ぎないというパラダイムシフトが求められている。

しかしスポーツ界にはこの栄監督や日大アメフト部のように、そうした考え方を全く学ばず、やくざの親分のように選手を支配する指導者がたくさんいる。そういう部は強制的に選手に練習させ、試合でも勝利至上主義を徹底させるので、成果が出やすい。まさに「勝てば官軍」でこういうごろつきのような指導者が高い地位にいるのだ。

野球界にもそういう傾向はある。甲子園で実績を上げた指導者は、牛や馬のように選手をしごいて試合をさせた自分の指導法が間違っているとは夢にも思わないだろう。

なにごとによらず、日本は「上にいるもの」「既得権益の上に座っているもの」がなかなか退場しないために、進化できないでいるが、スポーツ界もその最たるものなのだ。

時の政権がそうだからでもあろうが、最近はどれだけ世間から批判されようと、メディアに騒がれようと、地位に居座ったまま動かない人間が多すぎる。
至学館大谷岡学長、栄監督、日大田中理事長など、今回の事件のおおもとにいる人間が完全に失脚しなければ、事態は改善に向けて動きださないだろう。



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