また「誤審」の問題でNPB審判部が球団に謝罪した。

デイリー

阪神は4日、6月29日・ヤクルト戦(神宮)の七回に起こった「3フィートオーバー」のルールを適用しなかった判定について、NPBに意見書を提出し、この日、同書の内容を全面的に認める回答が届いたことを発表した。

二塁走者がタッチをのがれるために3フィートラインを超えていたにもかかわらず、走路アウトとせずセーフにしたこと、および、金本監督が抗議するなど、疑問が残る判断だったのにも関わらず4審判での協議もなく、飯塚塁審の一存で決したことに対して、阪神が意見書を出した。

審判団は非を全面的に認め、NPBは阪神に謝罪した。

このこと自体は別に問題があるとは思わないが、前の本塁打の判定と言い、今回と言い、審判がミスジャッジを認め、全面的に球団に謝罪することが続くと「NPBの審判はダメだ」という悪いイメージがさらに濃くなるだろう。それは問題だ。

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本塁打誤審のときは、張本勲は「最近の審判はダメになった」と言った。全く根拠がない。ビデオ技術が飛躍的に向上し、リプレーが容易になってから、審判部では、ビデオを見ながら審判技術を高める研修を行っている。ビデオがなかった時代に比べて審判の技術は向上し、微妙な判断もできるようになっている。
さらに、審判は大相撲の行司とは異なり、年功序列ではなく、実力本位だ。ベテランでも試合数が少なかったり、主審が少なかったり、オールスター、日本シリーズの出場経験がない審判もいる。競争する環境の中で、審判も磨かれている。昔に比べて審判の技量が落ちているなど、ありえないことだ。
そういう事実を軽視し、わずかなミスを取り上げて審判を批判する風潮は、日本のプロ野球の悪しき部分だ。

審判も球団や選手に低姿勢過ぎる。謝罪するのはいいが、もっと毅然とした態度でいるべきだと思う。

もともと日本のプロ野球選手は、審判に対するリスペクトがない。プロ野球で成功しなかった選手のセカンドキャリアだった時代が長く、選手時代の「格」で、審判を下に見る風潮があったのだ。
しかし、審判を軽視しそれを貶めるのは、その競技そのものの軽視であることを認識すべきだ。
審判の地位が低く、軽視されるようなスポーツは、社会から尊敬を集めることもない。

人間のやることだから、誤審は必ずある。それを指摘するのも当然のことだ。しかし、同時に、誤審があっても自分たちの審判を信頼していることを、球団、選手は常に口にすべきだ。残念ながらそういうコメントは一度も聞いたことがない。
審判を信頼し、リスペクトすることは、そのスポーツを尊重することなのだ。

何度でも強調しておきたいと思う。

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