大阪府の結城海斗が、ロイヤルズとマイナー契約を結んだ。16歳での米プロ契約は最年少だ。
過去のマイナー選手のデータは追って出させていただくが、今回はその是非について考えたい。

彼は昨年まで「河南リトルシニア」に所属し、シニアの世界選抜にも出場している。
188㎝の長身と、144km/hの剛速球は中学生レベルでは、目立った存在だろう。

多くの高校から誘いを受けたが、高校に進学せず。「有望中学生のコレクションが趣味」と言われる大阪桐蔭の西谷監督など、熱心に誘ったと思うが、彼は首を縦に振らなかった。
そして自分で体幹トレーニングをしてMLBの指名を待っていたという。

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最近は、NPBではなくMLBで活躍することを夢見る子どもが増えている。そのこと自身は自然な成り行きではあるが、「高卒」という今どき最低限の学歴さえ放棄するというのは思い切ったことではある。

一つには「高校野球に行けば、才能をつぶされかねない」という問題があるだろう。
今の高校は、ほぼすべてが「甲子園」を目標に2年半の促成栽培で選手を育てる。多くの球を投げさせ、制球力や球威を身に着けさせようとするが、その過程で肩やひじを痛めることが多い。
さらに、連投にもつながるトーナメントでの戦いは、健康被害のリスクも高い。あたら素晴らしい素質を持った逸材が、つぶされてしまうことも多いのだ。

結城は、高校に進むことのリスクを考えたのだろう。おそらく周囲にそういうアドバイスをする人がいたのだろうが。

私は昨年、横浜の根鈴雄次さんの野球教室を取材した。根鈴さんは大学からプロを経ずにMLBに挑戦し、打者としてAAAまでいったキャリアを持っている。彼はメジャーで活躍したいのなら、高校、大学で日本野球の鋳型にはめられるよりも、十代のうちからアメリカでやる方がいいと言っていた。
事実、根鈴野球道場には小学生から大学生までが通っているが、かなりの選手が「直接MLBに挑戦したい」という意向を持っている。
根鈴さんは投手ではなく打者の指導が中心だが、フルスイングしてボールを角度をつけて遠くへ飛ばす指導を行っている。いわゆる「フライボール革命」につながる論理だ。日本の「逆らわずに打つ」「大きいのを狙わない」野球では身につかない技術を教えている。

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高校野球の問題点が認識されつつある中で、こういう考え方も少しずつ認知されつつあるのだ。

結城もそういう流れでMLB挑戦を決意したのだろう。そのこと自身は理解できるが、私はもろ手を挙げて賛成することはできない。
いろいろな懸念材料があるからだ。



2012~14年中後悠平、全登板成績



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