今年も高知県は、明徳義塾が甲子園に進出しそうだ。ここまで危なげなく勝ち進み、今日の決勝で高知商と当たる。勝てば9年連続となる。
今、福島県、高知県、栃木県で夏の甲子園の連続出場記録が伸びている。

福島県では聖光学院が新学制以降では最長の12年連続出場を決めた。2007年から福島では夏の甲子園に聖光学院以外は出ていない。

高知県は9年連続出場が目前だ。

そして栃木県では作新学院が8年連続優勝を決めている。

こうした多選、寡占が進む背景には、この地区の高校野球の衰退がある。

福島県では2007年には94校3526人だった高野連加盟校、選手は2018年には83校、2745人になった。
高知県では2010年には36校、1179人だっかが、2018年には32校、1006人になった。
栃木県では2011年には65校、2345人だったが、2018年は、63校、2242人だ。

この参加校には連合チームが含まれている。また1人も選手がいなくても廃部にしていなければ数に含まれる。参加選手数には、女子部員や狩り出されのにわか選手も含まれている。

そんな中で、聖光学院の野球部員数は150人超、明徳義塾も130人、作新学院も110人。作新学院は県内から選手を取る方針のようだが、聖光、明徳は大半が県外からだ。
この高校に進めば甲子園はほぼ「当確」となれば、全国から選手が集まる。

しかし地元ではしらける一方だ。最近、高知に行ったが、聞こえてくるのは「野球が面白くない」という声ばかりだった。明徳の馬淵監督は気さくな人柄で、地元でも評判は悪くないが、明徳義塾は陸の孤島にあり、試合以外では地元須崎の人でもほとんど見ることはない。
こんな環境だ

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そういう環境で、地元からは遊離した学校がずっと甲子園に出続けているのだ。

明徳は今年、好投手市川 悠太を有し、全国でも注目されているが、すでに酷使がささやかれている。今日の決勝でもむりをさせることになるのではないか。

3校の甲子園での成績

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箸にも棒にも掛からぬとは言わないが、強豪校ともいえない。まためぼしい選手も輩出していない。

やはり寡占状態が続くと、レベルは停滞するのではないかと思う。

こういう状況が、じわじわと他地域でも進行するのではないかと思う。他の高校、特に公立高校での野球の衰退が懸念される。



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