予想されたことではあったが、村田修一はNPBへの帰参がかなわず、実質的な引退会見を行った。一人の偉大な実績を残した選手が、実力は維持したまま、さしたる落ち度もなく、引退を余儀なくされた。これは悲劇だろう。
サンケイ
村田は会見冒頭、「NPB復帰を目指してきたが、7月31日までに誘いはなかった。9月9日の今季最終戦まではBCリーグにしっかり貢献したい」と述べた。さらに記者からの質問に対し、「(NPBの球団からのオファーがなかったことを)受け止めて、前に進むしかない」として来季以降、NPB復帰を目指す考えがないことを明らかにした。

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なかには、村田の打撃、守備での衰えや、昨年の「暇」発言、さらには「村田組」の問題などが、村田にオファーがなかった原因だと指摘する人もいたが、打撃については、BCリーグの成績を持ても、NPBで中軸を打つ力はあったと思われる。守備については年齢を考えても衰えがあるだろうが、DHや一塁では十分に通用したと思われる。
問題発言や、「村田組」は、ためにする話であって、それが、この実績ある選手の息の根を止める原因になるとは思えない。

村田は総合的に見れば、コメントにもあったが「かさ高かった」ということになろう。2000本安打まで135本、2017年の年俸2億円、巨人の正三塁手、38歳と言う年齢などが、チーム、監督が獲得に二の足を踏ませることになったのではないか。
監督にしても、大物は扱いにくい。ベンチに置くにしても、打線に加えるにしても、起用のたびに気を遣う。
最近でいえば、DeNAの中村紀洋や、楽天の山﨑武司なども、指揮官にとっては扱いにくい選手と言う印象があった。

さらに言えば、日本野球は「一度ラインを外れた選手は身内ではなくなる」という印象がある。中村紀洋や山﨑もそうだったが、ベテランになってからチームを何度も移籍した選手は、どこへ行っても外様の扱いとなり、選手獲得や起用の優先順位は低くなる。

同じように2000本安打を目指しているロッテの福浦和也は年齢も村田より上であり、実力的に見ても村田には遠く及ばないが、福浦は千葉で生まれ、高卒後25年にわたって千葉の球団でプレーするフランチャイズプレーヤーだ。力が衰えても2000本安打まで、現役を続けさせることに、ファンも球団も理解がある。
村田はFAで巨人に移籍した時点で、横浜のラインを外れた。そして巨人を自由契約になり、NPBから出た時点で、プロ野球のラインも外れたということだろう。

BCリーグはNPBから人材提供を受け、交流戦も行い、友好関係にあるが、それでもプロ野球とは別の組織だ。一度外に出てしまった人間と言うことだろう。

独立リーグに一度移籍して、復帰した選手はいなくはないが、村田修一のような大物は前例がない。

Murata-S


会社でいえば新入社員からのたたき上げと、途中入社の待遇差と言うことではないか。実力の世界にではあってはならないことではあるが、そういうことではないかと思う。

日本社会、スポーツ界の偏狭さを今更ながら感じる出来事だった。MLBであれば、実力さえあれば前にどこでプレーしていようと、それは関係がないはずだ。

私は9月までにもう一度、村田修一を見たいと思う。歴史に残る大打者の最後を見届けたいと思う。

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