昨日の日大三-奈良大附戦について、サンケイのWeb版にちょっと不思議な記事が載った。

5点を追う奈良大付の9回の攻撃。1死から代打・木平が左前打で出塁すると、奈良大付応援団が今夏から導入した新応援歌『青のプライド』が響いた。
(中略)
三塁側アルプス席だけでなく、球場全体が呼応し手にしたうちわを応援歌のリズムに合わせてたたき鳴らした。1死一塁から代打・吉田の内野安打で一、三塁。次打者のゴロを2番手の河村唯人投手(3年)が二塁へ悪送球して奈良大付が1点を返すと、お祭り騒ぎは最高潮に達した。
(中略)
ショートを守る日置主将も完全アウェーの状況に追い込まれていた。「正直『俺たちこんなに嫌われてるんだ』って気持ちが萎えかけました。河村がストライクを取っても、拍手してくれるのは一塁側のアルプスだけ。うちわをたたく音ってグラウンドまでめちゃくちゃ響くんです」

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奈良大附は夏の甲子園初出場だ。しかも地元関西のチームである。最終回、強豪校日大三に反攻を開始すれば球場は大いに盛り上がる。一時的に日大三がアウェーな感じになるのは仕方がないことだ。
日大三の投手河村は一昨年の夏の光星と東邦の試合を意識していたという。9回裏に東邦が光星に大逆転勝ちした試合だ。甲子園全体が東邦に大声援をおくり、光星は大いにプレッシャーを感じた。

サンケイの記者はこうしめくくっている。
甲子園のファンは判官びいきといわれるが、ドラマチックな展開を期待するあまり、選手たちに過度で不要な重圧を掛けすぎているのが現状ではないだろうか。(片岡将)

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どうせえっちゅうのだろうか?

甲子園の観客が地元や、判官びいきで弱いチーム、無名チームを応援するのは当然の話ではないか。
選手がプレッシャーを感じるというが、そのために声援を送っているのだから当然の話だ。
日大三の選手は、その試合のその状況でアウェーに回っただけであり、試合が終われば何の遺恨も残らない。「正直『俺たちこんなに嫌われてるんだ』って気持ちが萎えかけました」というのは、あほの子のコメントだ。

私は甲子園だけでなく、プロ野球や実業団も含め、あらゆる応援は「野球とは何の関係もないもの」だと思っている。アルプススタンドが野球をしているわけではない。「過度で不要」なのは、アルプス席の応援そのものだ。
基本的に選手は、応援に影響されてはいけない。声援や応援は無視すればいいことだ。

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高野連、主催者がアルプススタンドのバカ騒ぎ、お祭り騒ぎを認めている限り、一時的に一方のチーム、選手に負の圧力がかかるのはどうしようもないことだ。

サンケイ新聞にジャーナリズムを求めても仕方がないが、いろいろ甲子園には問題がある中で、こういう低レベルの記事を紛れ込ませる必要はないだろう。


穴吹義雄、チーム別&投手別&球場別本塁打数|本塁打大全

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