日本のスポーツ界と「パワハラ」は切っても切れない関係のようだ。「ああ、またか」ではなくて「そらそうでしょ」である。
今回は少し話が込み入っている。

リオデジャネイロ五輪体操女子代表の宮川紗江の所属チームのコーチだった速見佑斗が、今月15日、宮川の暴力行為を理由に協会から無期限の登録抹消処分を受けた。
宮川は29日の記者会見で、速見コーチから顔をたたかれたり髪の毛を引っ張られたりする暴力をかつて受けていたことを認めたうえで、それでも「速見コーチと一緒に東京五輪で金メダルを取るのが夢」と述べて、処分の軽減を訴えた。

さらに宮川は29日の記者会見で、日本体操協会の塚原千恵子・女子強化本部長(71)らから「パワーハラスメントを受けた」と主張。

暴力行為があったのは事実だが、宮川はそれを口実に速見コーチを宮川から引き離そうとした体操協会の塚原本部長、夫の塚原副会長をパワハラで告発したのだ。

これをきっかけとして元体操選手などから塚原夫妻への批判の声が噴出している。
森末慎二、池谷幸雄などが、塚原夫妻の独裁体制を批判した。

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メディアは、日大アメフト部の内田前監督、ボクシング連盟の山根明前会長に続いて「塚原夫妻」という新たな標的を見つけたようだ。

私はそろそろ食傷気味ではあるが、この話、各スポーツ界の個別の問題なのではなく、日本のスポーツ界全体の「体質」なのではないかと思えてくる。

スポーツ界では、組織の中枢にいる人たちが権力を独占しやすい。現役時代から厳しい上下関係に縛られ、反論ができない体質がしみ込んでいるから、それが「統治のシステム」に置き換わりやすいのだ。

ひとたびそうなると、その体制を崩すのは内部からでは極めて難しくなる。
異分子は常に排除され、イエスマンだけが生き残ることができるからだ。

こうした世界では、結果的に「選手」が一番下っ端になる。理不尽な目に合うのも選手だ。彼らは、組織の論理を理解せず、まだ純粋だから、捨て身で告発をする。

その告発が、メディアの注目を浴びて「帝国」を揺るがすということだ。

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メディア的には「おいしいおかず」ではあろうが、いいことではないだろう。自浄能力が全くなくて、腐りだしたらとことんまで腐敗するという組織で、スポーツの強化も普及もあったものではない。

スポーツ庁にそれなりの機能、能力、権限があるのなら、管轄のスポーツ組織を監査して、組織の実態を明らかにし、強制的に民主的でプレイヤーズファーストを基本に据えた組織に改革すべきだろう。

国家の「民主化度」みたいな感じで、どのスポーツ界がどれだけひどいか、数値的に公表してもいいと思う。


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