高校のゴルフ部の取材も何度かしたことがある。「ゴルフ部」は、他の部活とは「好きになる過程」が大きく異なる。
子供が自分でゴルフを好きになるということはまずない。
ほとんどは、親、特に父親の勧めによってゴルフを始める。父親とゴルフ練習場に行き、小学校高学年になると早ければミニコースを回るようになる。中学ではラウンドをし、セットを買ってもらったり、お古を譲ってもらったりする。中学のゴルフ部は少ないが、高校になるとけっこうあるのでゴルフ部に入る。ほとんどが私学だ。
たくさんのゴルフ部員を取材したが、自分からゴルフをやるといった子供は非常に少なかった。また女の子は、父親が特に熱心で、ウェアやセットを新調してくれる場合が多い。父親にとって娘とラウンドするのは夢なのだ。
当然、安サラリーマンの家は少ない。中にはトーナメントプロやレッスンプロの子供もいた。

ゴルフ部の練習は、学校内では打ちっぱなしや、グリーンがあればいいほうだ。関西の場合は、近所のゴルフ練習場やゴルフコースと提携していることが多い。
「ゴルフ離れ」は野球以上に深刻だから、ゴルフ場の中には平日の夕方など空いた時間に無償でコースや練習場を使わせるところもある。クラブのマイクロバスで送迎しているところもある。レッスンプロがゴルフ部の顧問というところも多い。

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結局、「ゴルフ部」は、高校生の時代から濃密に「大人の世界」に入り込むことになる。

スポニチ
大阪桐蔭高校(大阪府大東市)のゴルフ部で、男子部員が賭けゴルフや下級生に暴力行為をして、顧問や部員らが学校側から処分を受けていたことが30日、同校への取材で分かった。
 今田悟校長や同校によると、3月上旬、当時1年の男子部員が同級生の財布から500円を抜き取る事案が発覚し、学校側が調査。昨年7月〜今年3月、上級生5人がこの部員に対し、繰り返し肩を殴る「肩パン」や蹴るなどの暴力を繰り返していたことが明らかになった。調べていく中で賭けゴルフの実態も判明。複数の部員が部活動中にチームに分かれてアプローチやパターで勝負。当初はアイスやジュースを賭けていたのがエスカレートして、数百円ずつを賭けてプレーをしていたという。


賭けゴルフは立派な「賭博行為」だが、アマゴルファーで「握った」ことがない人はいないのではないか。私はゴルフはしないが、落語家のゴルフ大会や、会社のゴルフ大会の企画や運営をよくやった。そういうときは、組み合わせをしっかり考え、ハンデもちゃんと決めないといけない。各組で「握る」から、実力差があると文句が出るのだ。こういうことを何度もやって、私はゴルフが嫌いになった。

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ゴルフは世界的には健全な競技だが、日本人は昭和の時代からラウンド中に飲酒したり、賭博をしたり、四阿で同伴の女性とふらちなことをしたり、スポーツとしてありえない不届き千万で競技をけがしてきた。会員権ビジネスという馬鹿な投機も流行した。
ゴルフ場をやくざと土建屋と政治家の社交場にしたのは、日本の罪だ。

大阪桐蔭のゴルフ部員の親も、おそらく「握って」いる。息子はそれを知っていてマネをしたわけだ。ゴルフは、他のスポーツよりも「汚い大人」の影響を受けやすいから、特別の注意が必要だろう。野球部の西谷監督はゴルフ部まで手は回らないだろうが。

日本の高校ゴルフ部は欧米人が眉を顰めるようなゴルファーを作ってはいけないと思う。


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