例えばU18の試合中継をしたBS-TBSのスタッフから「韓国や台湾の試合中継をすべきではないか」という意見は上がったのだろうか?放送局というのは上下関係が厳しいし、現場は下請けが入っているから、そういう意見を言うのははばかられるのかもしれないが、そういう空気はあったのだろうか?
テレビや新聞にかかわる人と話す機会もあるが、多いのは、
「大物、有名人に取材ができて、話ができて、うれしくって仕方がない」というタイプだ。
「明日は誰に取材する、明後日はあそこで取材する」などと聞きもしないのに話す。

私は20代前半から芸能人をよく見てきた。有名人の取材は、こっちがぺーぺーだと、調子を落とされるし、こちらの聞きたいことに答えてくれるとは限らないので、気が重いのだが、昨今のメディアの人は、有名人と話をすれば自分の格が上がると思っているのではないかと思う。

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そういう人が野球やスポーツそのものに熱意を持っていてくれればいいのだが、驚くほど何も知らない人が多い。
報知新聞の蛭間豊章さんなど、よくそのことについて嘆いておられるが、球史に残るエポックやエピソードについても、全く知らないような若手が増えているのだ。
ベースボールマガジン社のベテラン編集者も「今の若手は、ベーマガの社員として、野球選手に会えることがうれしくって仕方がないだけだ」と嘆いていた。

しかし、そういう人は、野球やスポーツ、対象となるジャンルへの興味、熱意、愛情があるわけではない。「自分が好きで仕方がない」だけだから、仕事は「ほどほど」になってしまう。

しかも民放は、視聴率と厳しいコスト意識で縛られている。「もう少し踏み込みたい」と思っても、会社や上司やいろいろなところから制約がかかる。

その結果として、表面上は盛り上げるが、中身が薄い、適当な番組が出来上がる。今の民放のスポーツ番組、新聞のスポーツ面、スポーツ紙はそういう「お粗末」の結果だ。

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昔はメディア内に「スポーツが好きで好きでたまらない」ような人がたくさんいた。最近、松本秀夫さんにコメントをお願いしたが、松本さんは私たちの「野球マニアの会」にわざわざ来てくれたりもした。蛭間さんなどもそういう一人だが、昔のメディアはそういう人たちで作られていたのだ。

そもそも論で言えば、そういう軽薄な人材ばかり取る会社にも問題がある。高学歴かもしれないが、要領が良くて、軽くて、聞き分けの良い「お利巧さん」ばかりとってくるのだ。

世の中にはそういう人ばかりではない。頼まれもしないのにあちこちに自腹を切って足を運んで、大手メディアに差別されながら取材をし、自分の目で見たファクトを記事にして、マイナーなメディアに書いている人はたくさんいる。まさに私の仲間だが、20代のそういう仲間を見ていると、まだまだ捨てたものではないと思う。

ネットの普及で、そういうマイナーなメディアのコンテンツでも、良い記事であればアクセスがアップするようになった。

新聞やテレビは「気合を入れて作っていない」ことが、だんだん読者や視聴者にばれつつある。そういう体質になって長いから、もう元へは戻れないだろう。

U18の体たらくを見ていると、ある意味でフリーランスやマイナーメディアに対して「ビジネスチャンス」を与えてくれているようにさえ思う。

新聞やテレビはもうだめなんだから「調子を落として」お付き合いすればいいのだ。


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