この人事は、悪いとは思わない。矢野はまだ若いし、二軍監督の経験も積んだ。

彼は、解説者の経験があるが非常に優秀だった。
古田敦也のキャッチングの柔らかさを学んだ話や、藤川球児にフォークを多投させた話等を非常にわかりやすくしてくれた。
「フォークは速球と同じ速さで腕を振らなければならない。藤川には苦労を掛けたが、嫌な顔一つ見せずに投げてくれた」という話は良かった。
また、技術論ではないが
「ゴールデングラブ賞は、僕は一番好きな賞。自分の使ってるグラブやミットの形のトロフィーをくれるんです」という話はみずみずしくて素晴らしかった。

体育会系の乗りではなく、ごく普通の視点で野球を語ることができる。

根性論で、肉体信奉者の金本知憲とは違う系統の野球人だとは思う。

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しかし金本と同じ東北福祉大の矢野を据えたのはどういう意図があるのかと思う（修正）。
ひょっとすると金本が解任される前に情報が流れていた、同じ東北福祉大の和田一浩をコーチで招く案をつぶしたくないための方策ではないかと思う。

東北福祉大は歴史は浅いが他にも斉藤隆とか、佐々木主浩とか大物野球人を多数輩出している。そレは大したことだとは思うが、こういう形で旧来の学閥や人脈をつてに新しい監督、コーチ陣を作るのは、あまりよいことではない。

仲の良い人、知ってる人で「お友達内閣」を作って失敗した例は枚挙にいとまがない。
本当を言えば、阪神フロントは、OBだの、学閥打のではなく、適材適所で人事を刷新すべきだったと思う。その点、残念だ。
これからでもいいから、特に投手コーチには指導に定評のある人を起用してほしい。

何といっても藤浪晋太郎の浮沈がかかっている。矢野は二軍で藤浪を気持ちよく投げさせていたが、とにかく、彼をよみがえらせることが急務だろう。


2011年浅尾拓也、全登板成績【驚異の防御率0.41、MVPに輝く】

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