この間の菅野の快投は、巨人ファンだった時期が一瞬たりともない私の心も動かしたが、ポストシーズンはまだ続く。菅野はこれまで経験したこともない球数を投げている。

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シーズン「3000球」はNPBの選手がなかなか乗り越えられない壁だ。

過去5年間、両リーグでシーズン2500球以上投げた投手。グレー地は3000球以上。

Over2500


2500球以上投げた投手はこの5年間でパが47人、セが43人いるが、3000球以上はパが8人、セが7人だ。

毎年1~2人が3000球の壁を超える。しかし、この壁を当たり前のように超えて、毎年のように3000球を投げる投手は現役では2人しかいない。

楽天の則本と、阪神のメッセンジャーだ。則本は5年間で4回3000球以上、唯一3000球割れの2017年も2917球だった。
メッセンジャーは2012年から5年連続3000球、2014年は3514球。こういうのをラバーアームというのだろうか。しかし2017年からは3000球割れ。今年の終盤はかなり衰えが見えた。

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二人でここ5年で7回3000球、残りの8回は8人の投手が記録したが、いずれも翌年は投球数が落ちている。

藤波晋太郎の不振もいろいろな原因があるだろうが、2015年に3374球を投げてから、フルシーズン戦えなくなっている。これは無視できない。

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菅野は、毎年2700球前後を投げて安定した成績を上げていた。今年は初めて200回を超えで3129球。この間のノーヒットノーランで113球を加えて3240球。
メディアはCSファイナルでは中4日で第3戦に投げるのではないかと報じているが、そうなれば3300球をオーバーする。

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翌年以降、菅野のパフォーマンスが低下する可能性は大いにあるだろう。

菅野は球史に残る大投手になるべき逸材だと思う。ポストシーズンの活躍は見たいが、そろそろ気がもめる水域に入ってきた。


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