このところ、すっかり騒がれることがなくなったダルビッシュ有。カブスに巨額の年俸とともに移籍したが故障に苦しんでいる。
彼こそは日本ハムの「教育」の成果だといえるだろう。入団当初、未成年でパチンコ屋でタバコを喫っているところを写真に抑えられ、謹慎処分になった少年が、今ではアスリートのオピニオンリーダーとして、社会に様々な意見を発信するようになったのだ。

今日は、このほどシリアでの監禁を解かれて帰国したジャーナリスト安田純平氏について意見を述べた。
「勝手に危険な地に行ってえらい目にあったのだから自己責任だ」「税金を使って救出するのは間違っている」という意見に対して、twitterでこんなやり取りをした。

「一人の命が助かったのだから、自分は本当に良かったなぁと思います」

「自己責任なんて身の回りに溢れているわけで、あなたが文句をいう時もそれは無力さからくる自己責任でしょう。皆、無力さと常に対峙しながら生きるわけで。人類助け合って生きればいいと思います」

「人間が助かったわけでそれに安堵するのって変でしょうか? 後悔とか反省って自分でするもので、他人が強要するものではないと思うんですよね」

「なぜ現地に行ったか?考えてから言った方がいいですよ。旅行じゃないんですから」

「ジャーナリストが現地に行くことで助かる人たちが増えるし場合によっては他国の介入で戦争が終わる可能性もあるわけです。ただ場所によってはジャーナリストも拘束、殺害されるリスクがあるわけで今回はそのリスクに当たってしまっただけの話。非難はできない」

「逆に4回も捕まっていて5回目も行こうって思えるってすごいですよね。毎回死の危険に晒されているわけですよ。でも行くってことは誰かがいかないと歴史は繰り返されると理解しているからではないでしょうか?」

結構な分別がありそうな人でも安田氏の今回の出来事に、非難めいた意見を述べる人がいる。しみじみ日本人の劣化を感じる。

安田氏は日本人の「知る権利」の代表として、誰も行きたがらない地獄のような地に行って、日本人の感性で、日本語で、その有様を伝えようとしたのだ。
プレスパスを首に下げて、一般人の入れない場所に行きながら、政府や企業の発信をそのままコピペすることしかできない新聞、テレビメディアがあふれている日本で、世界の様相を「生の言葉」で伝えようとしたのだ。

これは、エベレスト登頂に匹敵する壮挙だと思う。安田氏を非難する人はエベレストで遭難した探検家に「勝手に行って遭難したんだから、助ける必要はない」「救援隊の費用を弁償しろ」と言っているのと同じなのだ。

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立場は違うが、ダルビッシュも身分は保証され、安定した成績が約束されたNPBを捨ててMLBに行った。成功すれば巨額の年俸を手にするが、失敗すればあっという間に「ただの人」になる境遇で、奮闘しているのだ。

ダルビッシュは日本とアメリカのジャーナリズムの違いも目の当たりにしているに違いない。翌朝の新聞で口当たりの良い記事を書くことしか考えてない日本メディアと、ロッカールームに入り込んで嫌がることもずけずけ聞いてくるアメリカメディアの違いを実感し、どちらがより正しいジャーナリズムなのかを知ったはずだ。

安田純平氏を叩くのは、勇気も壮気も功名心もない人たちだろう。命やこれまでの地位を捨てて挑戦をする人に対する嫉妬心から、こうした情けない発言をするのだと思う。もし、日本がそんな人ばかりになってしまったら、この国はおしまいだ。

河内の「やんちゃ」だったダルビッシュは、野球というスポーツを通して、健全な見識と勇気を持つアスリートに成長した。
私は、彼と何の関係もないが、同じ日本人として誇らしい気持ちを抱いた。

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