アメリカン・リーグは最近「王朝」みたいなのはないが、ナショナル・リーグは90年代のブレーブスや、2007年から2011年のフィリーズのように強大な「王朝」ができることがある。
アトリーのことを書いてフィリーズの全盛期を振り返ってみようと思った。
2006年と2007年の投打の顔ぶれ

PHI-2006-2007


2006年はチャーリー・マニエルが監督に就任して2年目。ハワード、アトリー、ロリンズと20代の選手がめきめき伸びていた。投手はマイアーズがエース格、こちらも22歳の左腕ハメルズが台頭していた。ボビー・アブレイユがオフにヤンキースに移籍。

2007年、久々の地区優勝。この年はMLBはつの「10000敗」で話題になった。ルイーズが正捕手に。スピードスターのビクトリーのが台頭。投手では超ベテランのモイヤーが新加入し活躍。

2008年から2010年

PHI-2008-2010


スター軍団という印象が定着した時期。
2008年、ジェイソン・ワースが右翼に。投手はハメルズ、モイヤーが打線の援護もあって勝ち星を挙げる。クローザーのリッジが41セーブ。

2009年、ベテランのイバニェスが左翼に。渋い補強をすると思ったものだ。投手陣はブラントンがエース格に。毎年活躍する投手が変わっていた。

2010年、大投手ハラデーが加入。ハラデー、ハメルズ、ケンドリック、ブラントン、モイヤーとエース級がずらっと並ぶ。野手ではポランコが復帰した。

2011年、2012年

PHI-2011-2012


2011年、ついに100勝をクリア。左腕クリフ・リーが参加。ハラデー、リー、ハメルズがそろい踏み。クローザーはマドソンに。外野にハンター・ペンスが加入。しかしメンバーのほとんどが30代に。

2012年、成績は急落。この年から5年総額1億2500万ドルの契約がスタートしたハワードの成績が急落。このあと、不良資産になっていく。アトリーも膝の怪我で離脱。下り坂の選手がどんどん増えて、王朝は終焉した。

この過程を見てみると、今の広島の「王朝」の行く末を見るような気がする。若手主力が台頭し、活躍し始めて黄金期を迎え、彼らが30歳を過ぎると下り坂になる。
「たな、きく、まる」も30歳だ。しかも丸の移籍の可能性が高まっている。来年の広島は、かなり厳しいのではないかと思っている。



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