報知
ロッテが、FA宣言した広島・丸佳浩外野手(29)の獲得に向けて6年総額24億円プラス出来高の大型契約を用意していることが18日、分かった。ロッテ本社の全面的な援助もあり、最大で30億円に迫る好条件を提示する模様。

今、NPBで最高の打者の一人だ。シュアな打撃と足、守備力に加えて、今季は本塁打争いに参戦。投手陣の警戒心は半端ではなく、今季は130四球をもらった。

maru-H


こういう逸材が広島でFA宣言すれば、これまでなら広島は「行ってらっしゃい」と送り出したものだ。そして、当たり前のような顔をして、巨人や阪神が獲得していた。江藤智、金本知憲、新井貴浩、過去の先輩たちはそのルートを歩いて行った。

他の球団が争奪戦に参加することもあったが、蹴散らされるのが関の山だった。FAとはパ・リーグや、地方のセの有力選手が、さらなる年俸と名声を求めて、華やかな脚光を浴びる巨人、阪神に移籍することだったのだ。

しかし、この図式はその後の地殻変動によって揺らぎつつある。
まずパ・リーグの相対的な地位が上がった。ソフトバンク、日本ハムの地方での人気球団化によって、観客動員が増加した。球団のファンサービスもパ・リーグが主導して活発になった。さらに、交流戦が始まり、パ球団がセを圧倒した。本当はパ・リーグの方が強いのではないか、と多くの人が思うようになった。
さらに、地上波テレビ中継がなくなって、巨人が突出した人気球団ではなくなった。阪神はローカルでは圧倒的な人気球団ではあったが、それ以上の存在ではなくなった。ともにスキャンダルやもめ事も多く、イメージは良いとはいえなくなった。

特に21世紀に入ってから、セ・パの落差。巨人、阪神と他球団との落差が小さくなった。特に広島は、今や日本一の人気球団になった。その花形選手が、落ち目の巨人に移籍するモチベーションは以前よりも低くなっていると言えるだろう。
ロッテは、台頭しつつあるパ球団では、先頭を走るのではなく、後ろからついてくる球団ではある。
しかし、地元のファンは熱狂的で、その熱量は広島とそん色がない。また、他球団から来た選手を熱く遇する。ダイエー育ちの井口資仁をいきなり監督にしたぐらいである。
千葉育ちの丸佳浩が、大声援で迎えられるのは間違いないところだ。また、破格の年俸も用意した。

maru-F


しかしながら、それでも丸が巨人を蹴って、ロッテに入団すれば、それは歴史的な出来事だろう。
ロッテは、ドラフト1位で指名した選手に何人も袖にされている。金を積まれても、レギュラーの座を用意されても「ロッテだけは嫌だ」という選手がたくさんいたのだ。

もちろん広島に宣言残留する可能性も大きいが、来季、石垣島のロッテキャンプで丸がシーズンを始動するとすれば、それは、日本のプロ野球に画期ができたということになるだろう。

IMG_2499



2018年宮西尚生、全登板成績【最優秀中継ぎ投手タイトルにホールド新記録】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!