アリーグの投手、各部門のリーダーを見ていこう。上位5位まで、*は左投手。
AL-PITCH Leaders







痛感するのは、今年のボストン・レッドソックス=BOSの投手陣が崩壊状態だったこと。主要な項目では、WHIPにジョシュ・ベケットがかろうじて出ている程度。先発投手陣が決定的に不足していたことが分かる。
デトロイト・タイガース=DETは、数年前にニューヨーク・ヤンキース=NYYの向こうを張って強打者ばかり並べて大失敗をしたが、今季は大エースのジャスティン・バーランダーが生涯最高の出来、抑えのヴァルベルデが、昨年後半の大不振から奇跡的ともいえる復活を果たした。
これに対し、タンパベイ・レイズ=TBは、プライス、シールズら、頭数がそろっていた。シールズの11完投は最近では驚異的だ。
テキサス・レンジャーズ=TEXも傑出した投手はいなかったが、ホランド、CJウィルソンが、強大な打線を背景にエースの働き。
そして、ニューヨーク・ヤンキース=NYYは、CCサバシアとマリアノ・リベラが例年通りの好成績。しかし、この二人を除くと、NYYの投手陣もかなりきわどい。AJバーネットなどは、打線の援護がなければとっくにお払い箱だろう。
シアトル・マリナーズ=SEAを出たブランドン・モロー、ダグ・フィスターが良い働き。SEAを出た選手は活躍するというジンクスは生きているように思える。
さて、アリーグのサイヤング賞は、今年に限り無風ではないか。バーランダーが突出している。CCサバシアも昨年よりも内容は良かったのだが、バーランダーには見劣りがする。リベラがセーブのタイトルを取っていたら対抗馬になったかもしれないが、他にライバルはいない。当確だろう。今年はえげつないシュート回転の2シームが利いていた。速球一本やりではなく、技巧も光っていた。好投手から大投手に成長したと言えるのではないか。