アリーグでは、21世紀の最初の10年をリードした大打者たちが、たそがれを迎えつつある。A-ROD、ウラジミール・ゲレーロ、イチロー、デレク・ジーター、そして松井秀喜などもその中に入るだろう。ナリーグは、半歩早く世代交代が進んでいて、新しい世代が台頭しつつある。
ナリーグの今季の打撃各部門のリーダーを見ていこう。各部門ベスト5を並べた。*は左打者。#はスイッチヒッター。

NL-BAT Leaders





驚くべきことに、主要な打撃部門のリーダーのほぼすべてを20代の選手が占めているのだ。ロサンゼルス・ドジャース=LADのマット・ケンプ27歳、ミルウォウキ―・ブリュワーズ=MILのプリンス・フィルダー27歳、ライアン・ブラウン28歳、シンシナティ・レッズ=CINジョーイ・ボット28歳、ニュー・ヨーク・メッツ=NYMのホセ・レイエス28歳、シカゴ・カブス=CHCのスターリン・カストロ21歳。CHCからアトランタ・ブレーブス=ATLに移ったマイケル・ボーン29歳。
これまで、ナリーグに君臨していたセントルイス・カージナルス=STLのアルバート・プホルズが、今季はDL入りしたこともあり、成績をやや落としたために若手が一気にトップに躍り出た。
ナリーグは、ベテランで固めたフィラデルフィア・フィリーズ=PHIが最強だが、こと攻撃に関しては次の胎動がはじまっているといえよう。また、アリーグに比べて劣勢が続いているナリーグだが、反撃の準備が進んでいるといえよう。
地味な数字だが、ピッツバーグ・パイレーツ=PITのアンドリュー・マッカチェンが粗っぽい打者から脱却して、四球を増やしているのにも注目したい。
この中では、三冠王に最も近い男、マット・ケンプがやはり抜けている。得点=R、打点=RBI、本塁打=HRでトップ。打率=AVG3位、盗塁=SB2位。手がつけられない感じだ。これについで、フィルダー、ライアン・ブラウンのMILコンビ。CINのジョーイ・ボット、YMのホセ・レイエスが続く。
最強チーム、PHIはライアン・ハワードが顔をのぞかせているくらいで、攻撃面では影が薄い。ベテランに衰えが見え始めた。今季のストーブリーグでは何らかの動きがあろう。
MVPは、数字だけならマット・ケンプだが、優勝への貢献という点ではアメリカの「おかわり」こと、最初から太っているプリンス・フィルダーになるのではないか。

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