内海、長野の人的補償を見ていると、最近「巨人閥」の法則が変わったのだという思いを強くする。

「巨人閥」は野球人の引退後の世渡りで、きわめて大きな意味を持っている。
このグループに入っている限り、日本テレビなど読売グループで解説者の職にありつくことができるし、読売新聞、読売グループにたくさんあるポストに就任することができる。
しかし「巨人閥」には厳しい掟もある。
「自分から巨人をやめた野球人は、巨人には戻れない」というものだ。
昨年、高知の駒田さんのバーで、私はご本人から「僕は巨人には戻れませんから」という話を聞いた。そういうことなのだろう。

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1986年にコーチともめて球団を出た西本聖、1993年にFA権を行使して巨人から横浜に移籍した駒田徳広、2006年にトレードを志願して巨人から横浜に移籍した仁志敏久などは、その後に読売系メディアや巨人などに職を得ていない。「巨人閥」を追放されたとみるべきだろう。
例外的に、巨人をもめごとで出た川相昌弘は、中日を経て巨人のコーチに復帰しているが、これは堀内恒夫との「喧嘩両成敗」という感じなのではないか。
一度「巨人閥」に逆らった野球人は、巨人に復帰することはできない。「選手都合」で移籍した選手は巨人には戻れない。

しかし「球団都合」で巨人を出た選手は「巨人閥」を離れない。その嚆矢は脇谷亮太だろう。片岡治大の「人的補償」で西武に移籍した脇谷はFA権を行使して巨人に帰ってきて、来季から巨人のスカウトになる。
一昨年の村田修一が今季、巨人のコーチになったのも「自由契約」という球団都合での退団だったからだろう。

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巨人は一岡竜司の広島での活躍が、よほど応えているのだろう。巨人は救援投手不足でぴーぴー言っているのに、巨人から広島にプレゼントした一岡は「勝利の方程式」の一翼を担うまでに成長した。

「プロテクトするなら、生え抜きのロートルではなく、出世前の有望選手だ」という風に方針転換したのだろう。おそらく阿部慎之助や亀井義行などもプロテクトを外れていたのではないか。

そのかわりそういうベテランが人的補償で移籍することになれば「巨人に帰ってこられるようにしてやるから」と因果を含めるのだろう。いわば「レンタル移籍」だ。

こうしたしがらみから脱することができるのは王貞治などの別格的な超大物だけだ。

野球界はやたら「閥」が多い。いいこととは思わないが、そういう形でも人材の流動性が高まるのはいいことだ。
内海や長野が、移籍先の球団に愛着を抱くようになって、そっちで指導者になったりすれば面白いとも思う。


広島総合・広島市民・マツダS・シーズン最多本塁打打者/1950~1986、2007~2018

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