日刊スポーツ
巨人大塚淳弘球団副代表が7日、FAで獲得した丸の人的補償で広島に移籍が決まった長野について、都内で取材に応じた。(中略)「本人とも話をしましたけど、入るいきさつがね、2回ドラフトを蹴って入ってますから。ジャイアンツが大好きだったんだと思いますから、本当に申し訳ないと謝りました」と話した。
巨人は内海の時も、往生際の悪いことを言っている。
「長年にわたってジャイアンツのエースを務め、6度のリーグ優勝、2度の日本一に貢献するだけでなく、同僚選手たちの精神的な柱でもあった内海投手の移籍は大変残念でなりません」

内海や長野をプロテクトから外したのは、巨人である。自分で店に出した品物が売れたからといって惜しがったり、恨めしそうにするのはおかしいだろう。そんなに大事だったら、店の裏にしまっておけばよかったのだ。

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巨人は、プロテクトリストを外れた選手を西武や広島に提示しつつも「まさか、生え抜きのスター選手をとったりしないよな」と圧力をかけていたのか?両球団に巨人への「忖度」を求めていたのか?
「球界の盟主」だといってふんぞり返っていた一昔前なら、他球団は巨人の顔をうかがって。どうでもいい選手をとったかもしれないが、今の巨人は、人気でも実力でも「並みのチーム」にすぎない。
平気で生え抜きスターを取っていった西武、広島に拍手したい。
また泣き言を言わず「光栄」「頑張る」といった内海と長野も立派だ。それでこそ男の子だ。

巨人のカレンダーには長野も内海も載っているようだが、それは大したことではない。

今や夕刊フジの江尻良文氏の後継者といわれるサンケイの笹森倫記者は

巨人・内海の西武移籍で波紋… 問題だらけの「人的補償」を選手会は放置するのか

という記事を書いた。

須藤豊のコメントとして
「一生懸命やってきた選手でも、力がなくなれば『出ていきなさい』という球団だと思われるのは、どんな言い訳をしても避けられない」と巨人のイメージ低下を懸念。

プロ野球というのは実力の世界であって、力が衰えたベテランの存在意義が減退し、場合によっては放出されるのは当たり前の話だと思うが。
たまたま巨人の有名選手が人身御供になったために、こういうことを言う人が出てきているが、新人時代ならともかく、何年もプロでプレーして「あの球団でなきゃ嫌だ」というのはプロ意識の欠如だと言われても仕方がないだろう。

各方面に禍根を残す現行の補償制度は、選手会が望むようなFA移籍の活発化を阻害するだけだ。

と書いているが、FA移籍の活発化は「FA宣言」をなくさなければ実現しない。そうなれば人的補償もなくなる。FA宣言を残して人的補償をやめてしまえば、金満球団に選手が集まって均衡がさらに崩れる。

生え抜きだから、スター選手だからというのは「感情論」に過ぎない。

NPBのFA制度は、選手を奪われる球団が人的補償で遠慮なく大物選手を取りに行くようになって、ようやく面白くなった。どんどんやってくれればいいと思う。


広島総合・広島市民・マツダS・シーズン最多本塁打打者/1950~1986、2007~2018

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