特別表彰というのは何なんだろうなあ。プレイヤーでもエキスパートでも洩れた死にかけ、あるいはもう死んだ野球人、というわけではなく、アマチュア球界の功労者ということになっているが、岡田功や杉浦清の名前も入っている。

とにかく「野球周辺の人もまぜよう」という発想か。2010年からの投票の推移。

HOF2019-NPB-3


脇村氏はものすごい名門の出だ。美智子皇后のいとこで、親戚に東大教授がたくさんいる。
自身も東大を出て、東洋紡に入り、専務となる。
高校は湘南高校。1年後輩に佐々木信也。2年時に甲子園で優勝。東大野球部で主将。東洋紡でも選手を続ける。
要するに野球でも勉強でも超エリートの「文武両道」。70歳のときに高野連会長となる。この人の功績は、冷え切ったプロアマの関係を修復したことだという。今の八田会長よりレベルは上ではないか。

今年の投票を見ると、水島新司が新たにエントリーされて5票が入っている。これは評価したい。野球ファンを醸成するうえでは、水島の漫画は凡百のメディアに数倍する功績があった。ただ、ここから票が伸びるかどうか。

近藤兵太郎は、台湾映画「KANO」の影響で票が入ったか。

過去の投票結果を見ると、宇佐美徹也、古関 裕而と「野球文化」を語る上で欠かせない人の名前もある。こういう「野球周辺」の功労者をぜひ顕彰してほしい。選出委員は「プロ野球役員および元役員、アマチュア野球役員、野球関係学識経験者、計14名」となっているが、自分たちの仲間内を選んでいるのではないか、お手盛りではないかという印象はぬぐえない。

べつにじじいを選出するからと言って、選ぶ側もじじいである必要はない。若くて、健全な判断基準を持った人を選出委員にすべきではないか。そもそも14人は少なすぎる。欠席している1人が病気かなんかだろうか。

この部門は、太田誠のように「復活」してエントリーしている人もいる。宇佐美徹也、古関 裕而、それに佐々木信也など「野球ファンを作る上で功績があった」人もぜひ選んでほしい。


1981年角三男、全登板成績【ストッパーで日本一に貢献、最優秀救援投手も獲得】

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