MLBは毎年のように何か新しいことがはやるが、昨年、流行ったのが「オープナー」だ。



先発投手ではなく、救援投手が試合の頭から投げ、1回か2回で次の投手につなぐという投手起用だ。
オープナーというと、ワインの口を開ける道具を連想するが、まさにワイン・オープナーのように、試合の栓をポンと抜いたらそれでお役御免である。
タンパベイ・レイズが始めたという。レイズのSTATSを見ると、GSのあとに1とか2とか短いIPが並んでいる。
先発投手のイニング数が減り、ローテの間隔もあく中で、先発の絶対数が減っている。そのために、ローテの谷間では二線級、三線級をマウンドに上げざるを得なくなってくる。捨てゲームになることも多い。
それをするくらいなら、そこそこ使える中継ぎ投手を頭に上げて、継投策でしのぐほうがまだましだということだろう。

もちろん、そのためには「優秀な中継ぎ」が複数いることが前提になるが、これはこれで面白い。弱小チームにはいい戦略になるのではないか。
オープナーが普及すると、重要性が増すのがロングリリーフだ。オープナーのあとを継いで、中盤、終盤まで持ちこたえる投手。ロングリリーフといえば、先発失格した投手の持ち場のようだったが、少し評価も変わってくるだろう。

MLBはセオリーにこだわらない。いいと思えばどんどん新しいことをやる。日本にはまだ「先発完投が野球の基本」という頭の中にカビが生えたような識者もいるが、投手起用もどんどん変わりつつある。

先日、栗山英樹監督が、日本ハムの開幕投手について「吉田輝星もないわけではない」みたいなことを言ったが、ひょっとするとオープナーで使うのではないか。高卒1年目で、長い回を投げることができるとは思わないが、ひじに問題がないのであれば1回、2回は持つかもしれない。

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ただ、オープナーは今のところ、勝ちもセーブもホールドもつかない。この起用が定着するのなら、OPとか、新しい評価、リザルトが必要になるだろう。


1981年角三男、全登板成績【ストッパーで日本一に貢献、最優秀救援投手も獲得】

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